オリックス退団の田口壮選手が不信感「まさかこんな最後が来るとは」。

2011/10/14 06:42 Written by Narinari.com編集部

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10月13日にオリックスから今季限りでの退団が発表された田口壮外野手が、公式ブログで球団発表や報道と事実の齟齬を指摘し、球団への不信感を募らせている。

13日付けのエントリー「ありがとうございました」によると、田口選手が球団と最初に来季のことを話したのは「9月の中ごろだったでしょうか。球団から『お前は来年どうしたいんだ』と聞かれ、『現役やりたいですねえ』と話したのを覚えています」とのこと。その際、「引退するんやったら、コーチとかのポストをあけるつもりはあるけどなあ」と言われたそうだが、話はそれで終わったという。

そして9月30日に、「現役を続けるのであれば、うちとしては戦力外です。肩の手術も好きにしてください」と通告され、この件は「黙っておいて」と言われていた。その後、10月上旬に一部メディアで“戦力外”と報じられたものの、球団側は「田口と今後のことを話し合っている」と報道を否定、田口選手にも「第一次の戦力外通告リストには『今回は載せない』と連絡」していたそうだ。

そうした流れを受けて、10月13日に球団から正式に退団が発表されたが、オリックスの村山良雄球団本部長は「本人とも話をしましたが、『体力的にも、気持ち的にも、まだまだやれる自信もあるので現役を続けたい』との希望がすごく強く、その意思を尊重すべきと判断しました。球団からは本人が希望されれば、指導者として、その他にもポジションもあるので、対応するとの話をしましたが、本人は退団されることとなりました」とその理由を説明。これを一部メディアが「田口の慰留断念」と伝えていた。

しかし、実際には慰留はなく、また、本人の意思による「退団」でもない。あくまでも田口選手の認識は「戦力外、クビ」。さらに指導者のポストに関する話も正式には「そんなお誘いは受けていません」と、球団発表や報道の内容を否定している。そもそも9月30日以降、球団と今後について“話し合い”はなかったそうだ。

昨年、メジャーから古巣のオリックスに戻ってきた際には“ふるさと”“骨を埋める場所”と考えていたという田口選手。それにも関わらず、結果的に不信感を募らせる形で球団を去ることになり、「まさかこんな最後が来るとは思っていませんでした」と胸中をつづっている。

田口選手は1969年生まれの42歳。1991年のドラフト1位でオリックスに入団後、内野手から外野手に転向し、イチロー外野手(当時)と共に鉄壁の外野守備陣を構成、ゴールデングラブ賞の常連となった。そして、2001年オフにFA権を行使して米国へ渡り、セントルイス・カージナルスへ入団。その後、フィリーズ、カブスと渡り歩き、メジャー在籍8年間で672試合、打率.279、19本塁打、163打点、39盗塁の成績を残している。

オリックスには昨年復帰。今季は62試合に出場、打率.273、0本塁打、15打点だった。なお、田口選手は14日に右肩の手術を受け、来季も現役続行を視野に入れている。

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