阿部寛が人生初ライブハウス、生の演奏に「今まで体験したことのない感じ」。

2011/09/29 02:06 Written by Narinari.com編集部

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沖縄の小さな弁当屋で生まれた感動の実話を映画化した「天国からのエール」のスペシャルトークイベントが9月27日に都内のライブハウスで行われ、主題歌を歌うステレオポニーと主演の阿部寛が出席した。

主題歌「ありがとう」の発売日となったこの日、会場の東京・渋谷WWWには20代前半を中心に約100名の観客が来場し、ステレオポニーが「ありがとう」を含む2曲を生演奏で披露。スペシャルライブ後にサプライズとして登場した阿部は「ライブハウスに来たのはこれが初めて」と、人生初のライブハウス体験であることを告白した。

生で聞いた演奏は「今まで体験したことのない感じで、本当に心に響きました」。そして「『ありがとう』は本当に心のこもった曲。この曲で映画が何倍も意味のあるものになった」とライブの感想を語った。

「天国からのエール」は、プロのアーティストを輩出し続ける沖縄の音楽スタジオ「あじさい音楽村」の創設者で、“ニイニイ”と呼ばれ町の若者たちに慕われた仲宗根陽(なかそね・ひかる)さんの実話を映画化した作品。仲宗根さんは故郷の本部町で小さな弁当屋「あじさい弁当」を営む傍ら、1998年に弁当屋の地下に借金をして手作りの音楽スタジオを創り、音楽の道を志す若者たちにエールを送り続けたが、2009年11月15日に42歳の若さで亡くなった。

ステレオポニーは「あじさい音楽村」の出身。生前の仲宗根さんをよく知るボーカルのAIMIは、ライブ後のトークショーで阿部の印象について「初めて目を見たときにニイニイと同じまっすぐな目だと思った」と語り、「阿部さんの目を通して久しぶりにニィニィに会えた気がしてすごくうれしかった」という。

また、阿部は「撮影の最中に何度も仲宗根さんのお墓に足を運び、『ちゃんと演じられていますか?』と墓前で問いかけながら演じていた。あじさい音楽村で撮影していたときは、いつも仲宗根さんが見守ってくれているような、どこかから出てくるんじゃないかという気がしていた。絶対にあきらめずに若者を応援し、しっかり怒ってくれていたと聞いて、彼の遺したものは大きいと思ったし、他人のためにそこまでしてくれていたという話に心が動いた」と撮影時の様子を振り返った。

そして「仲宗根さんは、決して前に出る人ではなかったけど、若者たちのためになるならと今回の映画化を引き受けてくれたそう。夢は絶対にあきらめるなと言い続けた彼の存在をみなさんにも感じて欲しい」と力強く語り、トークショーは終了した。


☆「天国からのエール」ストーリー

沖縄で小さな弁当屋「あじさい弁当」を営む陽(ひかる)。
陽は、弁当を買いに来る高校生たちがバンドの練習をする場所がないことを知り、弁当屋のガレージをスタジオにすることに。「このスタジオと機材、自由に使っていい。お金はいらない。ただ条件がある。
挨拶をすること。赤点は絶対取らないこと。人の痛みのわかる人間になること――」
高校生たちは、いつしか陽を“ニイニイ”と呼び、慕うようになる。
しかし、大切なフェスティバルに向けて練習に没頭するある日、陽が病に倒れて……。

出演は阿部寛、ミムラ、桜庭ななみ、矢野聖人、森崎ウィン、野村周平ほか。10月1日(土)から全国ロードショー。

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