クラブ罵倒で人肉検索の餌食、怒ったサポーター20人超が発言主の高校へ。

2011/09/18 09:15 Written by Narinari.com編集部

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中国サッカー・スーパーリーグ(1部リーグ)に所属する北京国安は、中国に数あるサッカークラブの中でも特にサポーターが“熱い”ことで有名。また、ホーム試合での観客動員数がリーグトップレベルで、何かと相手クラブやそのサポーターと小競り合いを起こすことでも知られている。そのため、他クラブのサポーターの中には北京国安を特に毛嫌いしている人も多く、ネットでは同クラブの悪口をあちこちで見かけるが、このたびある女子高生が同クラブやサポーターの悪口をネットでつぶやいたところ、これが思わぬ事態に発展。つぶやきに怒り狂ったサポーターが彼女の学校まで押しかける一幕があった。

中国のスポーツメディア網易体育によると、この騒動は9月14日夜に行われた長春vs.北京戦後、ある女子高生が微博(中国版ツイッター)で北京国安のプレーやサポーターに対する悪口をつぶやいたことが発端だ。このつぶやきを見た北京国安のサポーターはすぐに反応し、彼女を責め始めたのだが、彼女はそれでも臆することなく、さらに「北京国安のサポーターの皆さん恥ずかしくないの? まだ疲れていないならもっと罵ってね。あと、“足跡”つけることも忘れないでね」と相手を挑発。北京は試合で長春に逆転負けを喫していたこともあり、サポーターの怒りは頂点に達し、彼女のつぶやきを様々なサイトに転送された後に“人肉捜索”の餌食となった。

“人肉捜索”とは多くの人がネットを使って当該者の個人情報などを入手し、犯人捜しをすることだが、結果として彼女の通っている高校の名前や学年、クラスなどが暴露されることに。そして、試合翌日の15日午前、20人以上の北京国安のサポーターが彼女の学校に押しかけ、「彼女を出せ!」と連呼した。

これにびっくりしたのは彼女本人だけではない。学校側も何事かと驚き、彼女を守るために専任の教師をつけ、トイレに行くときも一人にさせなかったそうだ。結局、彼女は午後早退して帰宅し、北京国安のサポーターへ向けた謝罪文を掲載。「ここで国安のサッカーファンの皆様に謝ります。私の原籍は(長春のある)吉林省のため、衝動的に良くない発言をしてしまいました。皆さんが私を許してくれることを望みます」と記し、事態はやっと収まった。

この件に関してコメントを求められた北京国安サポーター協会の会長は「彼女の発言はよくない」としつつも、「わざわざ学校にまで行って糾弾することはない」とサポーターの過激な行動を戒めている。「彼女はまだ高校生なのだから、そこまでムキになることではないでしょう」とも話し、もっと理性的な振る舞いをするようサポーターに呼び掛けている。

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