風変わりPR動画で就職ゲット、付け髭&パンツ姿で「僕を雇って」。

2011/09/16 16:53 Written by Narinari.com編集部

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大学を卒業しても就職状況が厳しいのは、日本に限らず米国も同じ。企業優位の現状では、自分がいかに会社にとって有益な存在になり得るかを訴える力が必要なのだろう。そうした中で、仕事を3年間見つけられなかったという24歳の米国人男性は、一風変わったサイトと自己PR動画を作成して自らの売り込みを始めた。サイトの名前は、ズバリ「Google, please hire me(グーグル、僕を雇ってください)」。PR動画で付け髭をしたコミカルな姿を披露した彼は、米国で大きな注目を集めているという。   

米放送局ABCによると、この動画とサイトを作ったのはフロリダ州在住の24歳の男性、マシュー・エプスタインさん。2008年までセントラルフロリダ大学で経営学を学んだという彼は、折からの厳しい就職状況に勝てず、卒業してからこれまでの3年間、仕事を探し続けていたそうだ。求人を見つけては落ち続ける日々に、彼もやはり「落ち込み始めた」というが、その状況でも前向きな気持ちを抱き続けたのが、彼にとって大きな救いとなった。

就職試験の失敗を重ねるうちに、「当たり前のことをして、ただ座っているだけじゃダメだ。戦わなければ」と思うに至ったエプスタインさん。そこで彼は、大学で学んだマーケティング理論を活かし、自分の願望とPRを思い切り前面に押し出す作戦に打って出た。まずは、自己PRと経歴を見てもらうためのサイトを作成。サイト名は、大学での勉強が活かせる上に、成長し続けようとする姿勢に感銘を受けたというGoogleに就職したい気持ちをそのままストレートに表現した。

さらにエプスタインさんはなぜかキャラクターを演じて、ふざけているようなおかしな自己PR動画も作り、7月29日にYouTubeへ投稿。途中、スーツのズボンを脱いで語るシーンもあり、一瞬「本当に真面目に訴える気があるのか……」と思わせるものの、これは彼が学んだマーケティング理論に基づく作戦なのだという。サイトの中で、エプスタインさんはおかしな格好をした理由について、見る人の注意を引いて「忘れられないようにするため」、あえて行ったことだと説明している。

結果、その目論見はズバリ的中。サイトと動画を公開してからすぐに、米国内で彼は注目されることになる。また、彼のサイトが米国で人気の技術系ブログサイトに紹介された勢いも手伝い、7月末の開始から3週間あまりでサイトは「72万ページビュー」(ABCより)に達し、動画も9月16日現在で47万回を超える再生回数を記録。彼の置かれた状況を、たった1か月あまりで多くの人に伝えることに成功した。

おかげで彼のもとには「マイクロソフトやアマゾン」を含む80社近くの問い合わせがあったという。今まで失敗していたのが嘘のように大手企業からも就職の誘いを受け、エプスタインさんは充実した日々を過ごしている様子。残念ながら、第一希望のGoogleからの連絡はなかったが、試験を受けたほかの企業からはしっかり内定を勝ち取り、このほどサンフランシスコにある金融会社への就職を決めたそうだ。セルフプロデュースに成功した彼なら、今後も明るい未来を切り拓いていくに違いない。

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