盗まれた自転車が15年後戻る、持ち主は「当時の記憶が蘇った」と喜ぶ。

2011/08/31 16:08 Written by Narinari.com編集部

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誰でも手軽に乗れてしまうことから、ちょっとした隙を見せるとやられてしまうのが自転車の盗難。いざ使おうと駐輪場や駐輪スペースに向かったら姿を消していた――なんてときには、誰でも憤り、脱力感に見舞われることだろう。スウェーデンに住む34歳の女性も、今から15年前に自転車を盗まれてしまった。しかし、警察に被害届を出しておいたおかげで、先日、長い時を越えて手元に戻ってきたという。

スウェーデン紙ザ・ローカルによると、同国中東部の街イェブレで暮らすこの女性は、15年前に仕事をしている間に、停めておいた愛用のマウンテンバイクが盗難の被害に遭った。当時、彼女にとってこのマウンテンバイクは大切な足。すぐに警察に被害届を出し、「1年以内に見つかれば」と淡い期待を抱いたというが、残念ながら発見の報はいつまで経っても届かず、そのうちにすっかり自転車の存在を忘れてしまったそうだ。

それから15年が経った先日、彼女のもとに警察から一通の知らせが届いた。それは遠い昔に盗まれた自転車発見の一報。当初、彼女はそれが「夫のいたずらで、私をからかってると思った」という。しかし、実際に警察へ電話してみると、本当に見つかったと警察官から伝えられビックリ。喜びと驚きが同時に訪れた彼女は「思い切り笑ってしまった」そうで、それを聞いた警察官も彼女の明るい雰囲気に釣られて笑い出したといい、嬉しい気持ちを一緒に分かち合ったようだ。

前のタイヤはパンクし、ハンドルが多少錆びている状態で発見されたマウンテンバイクは、彼女が住むイェブレから約70キロ北にある「1度も行ったことがない」セーデルハムンという街にあった。8月17日、見つけた警察官が車体に刻まれた識別番号をもとに登録されていた所有者を割り出し、彼女に連絡がもたらされたという。

後日、女性は愛用の自転車と15年ぶりに対面。車体には「赤十字・300クローナ(約3,600円)」とのステッカーが残され、盗難後にどこかで売られた行方の一端が伺えたものの、錆び以外はほぼ当時のままの状態だった。そんな自転車を久々に見て、いろいろな所へ乗って行った「当時の記憶が蘇って来た」と喜んでいるそうだ。かくして届けを出したおかげで再び大切な足を取り戻した女性は、青春時代の気持ちも取り戻しつつ、またあちこちへ出かけているのかもしれない。

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