IKEAのせい?で郵便局員が苦労、アイスランドで“最も大変な週”のワケ。

2011/08/30 09:29 Written by Narinari.com編集部

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新年やクリスマスでお祝いムードに包まれる年末年始は、どの国の郵便局員もグリーティングカードやプレゼントの荷物を配るのに大忙し。ところがアイスランドでは、先週から今週にかけて、局員がクリスマスシーズンの何倍も大変な思いをする時期を迎えていた。特にアイスランドで大きなイベントがあるわけではない8月の終わりに、彼らが重労働せざるを得なくなった理由。それは世界的に人気の家具店「IKEA」のカタログが発送されたからだった。

「IKEA」と言えば、大きな敷地面積の店舗に、安くてスタイリッシュなデザインの家具が揃う世界的に人気の家具店。そんな「IKEA」ではオススメの商品をホームページで紹介するほかに、「毎年7月下旬から9月にかけて」(IKEAジャパン公式サイトより)商品情報が満載の「IKEAカタログ」を各店舗の商圏内に住む家庭に配布している。発行60年目となった2010年度には世界39か国で2億部を発行したというから、かなりの数だ。

アイスランドでもこのカタログは好評で、先日からの配布シーズン突入により、局員は1年間で“最も大変な週”を迎えた。同国ニュースサイトのアイスニュースによると、それはカタログが「あらゆる家に届けられている」ためで、配布世帯はおよそ11万8,000世帯に上る(※同国の人口は31万7,900人。2010年6月現在。外務省ホームページより)。

そのため、局員は毎日多くのカタログを持って配達へ出発。通常、局員が1日に配達する郵便物は平均20キロ程度だそうで、例えばクリスマスのような繁忙期にはこれが40キロに倍増するという。しかし、1冊が分厚い「IKEAカタログ」の配布時期には平均103キロと、実に普段の5倍以上に。局員は毎日厳しい配達に「耐えている」そうだ。

また、その好評さゆえに、配達のスピードが遅いと郵便局に対する催促の電話が急増。重いカタログを何冊も配るだけで一苦労、さらに遅くなれば余計に苦労が増えるとあって、アイスランドの局員にとっては8月下旬のこの時期が“1年で最も大変な週”となるわけだ。

今年は8月22日からの週にカタログの配達が始まり、順調に行けば8月いっぱいには“最も大変な週”は終わる見込み。ゴールが目前に迫り、局員は「静かな週になるのを楽しみに」毎日頑張っているという。

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