「男女間距離60cm」校則に物議、生徒の恋愛阻止目的で中国の学校が規定。

2011/08/29 13:37 Written by Narinari.com編集部

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中国のある高校の学生手帳に記された“60センチ規定”。これは男女生徒が交流する際、60センチ以上の距離を保つよう定められた校則なのだが、いま、中国ではこの校則が物議を醸している。健全な学生生活を保護するために定められたというこの校則、果たしてどのようなものなのだろうか。

中国紙燕趙晩報などによると、この変わった校則が確認されたのは8月24日、中国の掲示板サイトへの書き込みだ。スレ主は「男女生徒は60センチ以内に近づいてはならない校則」というタイトルで「(河北省)保定市にある高校が学生の早期恋愛を阻止するべく、このような校則を定めた」と紹介。するとこの書き込みは多くのネットユーザーの関心を集め、掲示板サイトや微博(中国版ツイッター)などのさまざまなサイトに転送され、多くの人が知るところとなった。

スレ主によると、学生手帳には「男女生徒の正常な付き合い方」という項目の第一条に「授業中や集会時以外、教室や廊下などで男女は60センチの距離を保たなければならない」と定められているとのこと。また、これ以外に「男女が手をつないだり、抱擁したりする接触行為、校内で男女一緒に食事をする行為なども禁じている」と記している。

実際、騒動を受けて地元メディアがこの高校を直撃したところ、今年の学生手帳の9ページ目に同様の規定を確認。学校関係者も校則の存在を認めた。学校側は「学生の恋愛は保護者が学力低下の原因となることを危惧している」と説明し、こうした校則が誕生した背景については「以前恋愛の影響で学生の学力低下を招き、保護者からクレームが入った」ケースがあったためだという。

また、“60センチ”の距離については「この程度の距離なら、お互い話すときに大声をはりあげる必要はないし、人と人の交流においてお互いを尊重することにもなる」としている。

学校側にも考えがあってのこととは言え、中国のネットではこの校則に対して批判的な意見も多い。関心を示すネットユーザーの多くが学生という事情もあるだろうが、「やり過ぎでしょ」「60センチをどうやって測ればいいんだ?」「だったら男子校や女子校だけにしろ」「この校則には恐怖を感じる」と少々受け入れがたい様子。いずれにせよ、当該校に通う学生たちはこの“60センチ規定”を順守しなければならず、どこまでこの校則が効力を発揮するのか気になるところだ。

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