「この街には遊ぶ場がない」子どものためにレジャー施設を作った父親。

2011/08/02 15:29 Written by Narinari.com編集部

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英国に、「我が子の遊び場がない」と感じたことをきっかけに、大型のレジャー施設を作ってしまった父親がいる。

英地方紙ノーザン・エコーなどによると、この父親は英中部のダラム州ダーリントンで暮らすダレン・ペキットさん(41歳)。彼には、38歳の妻アンドレアさんとの間に10歳の双子の娘がいる。この2人が成長していく姿を見つめる中、ダレンさんは気がかりなことがあった。それは「ダーリントンには子どものためのレジャー施設が足りない」という点。妻も同じ考えを共有していたことから、ダレンさんは娘や地域の子どもたちが遊べるレジャー施設を建てようと決意したそうだ。

そして6年前、彼はアトラクション施設を近くの街エイクリフにオープン。そこにはロッククライミングやボール遊びなど、子どもたちが体を動かして遊べるような設備を備え、昨年12月には「100万人の来場者」(英団体プレイプロバイダー協会サイトより)を記録するほど、地元でも人気のプレイスポットとなった。これで希望を叶えたかのように思われた夫妻。ところが小さかった娘たちが成長すると、今度は「遊びの選択の幅も施設の数もまだ足りない」と思うに至ったという。

そこでダレンさんは再び一念発起し、このアトラクション施設の隣接地に、今度はそれとは別の大型レジャー施設の建設を決めた。そして2009年11月から建設の準備を始め、昨今の経済状況により資金集めに苦労しながらも、最終的には懇意にしていた銀行の協力を取り付け、何とか150万ポンド(約1億9,000万円)を調達した。

その甲斐あって、昨年6月に地元自治体から建設許可が下りると、ダレンさんは時に1日18時間も奔走。「4か月も休みがなかった」と話すほど建設計画の実現に向けて働いたそうだ。そして準備を始めてから20か月が経過した今年7月、エイクリフにアイスリンクや12レーンのボウリング場、レストランなどを併設した約3,000平方メートルのレジャー施設のオープンにこぎ着けた。

地元住民にとっても「非常に喜ばしいプロジェクト」(プレイプロバイダー協会より)を完成させたダレンさん。双子の娘たちは「友だちから羨望の的」(アドバタイザー・シリーズ紙より)になっているというが、ダレンさんは「彼女らは冷静だよ」と語り、意外に“大人の反応”だったようだ。しかし、子を思う親が苦労しながらも提供してくれたこの施設で、双子の姉妹は友だちと一緒にこれから大いに楽しむに違いない。

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