貴重な“ライオンが撮影した”映像、大自然の中に置いたカメラに興味津々。

2011/06/01 04:37 Written by Narinari.com編集部

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アフリカの大自然の中に小型デジタルビデオカメラを置き、そこで何が繰り広げられるのかを記録する。そんな試みを南アフリカのあるカメラマンが行った。すると、付近にいたライオンたちがこのカメラに興味津々。しばらくして回収したところ、カメラはライオンのだ液まみれになったものの無事で、普段ではなかなか見ることのできない角度からの貴重な映像が撮影されていたという。

この映像は、アフリカの自然をテーマにしているカメラマンのロジャー・デ・ラ・ハープさんとその妻がカメラを設置し、ライオンが“撮影”したもの。ロジャーさんの公式サイトやFacebookなどによると、「絶滅の危機に瀕したアフリカライオンの本を出すために」(英紙デイリー・テレグラフより)、南ア北中部にあるツワル・カラハリゲームリザーブと呼ばれるエリアを訪問した夫妻は、移動の途中で野生の雌ライオン3頭を発見し、今回のアイデアを思いついたという。野生のライオンにカメラを見せたらどう反応するのか、ロジャーさんは警戒している彼らから少し離れた道の上に1台のカメラを放置してみた。

するとロジャーさんの狙い通り、車の後からやってきた1頭のライオンが路上のカメラを発見。好奇心旺盛な野生の雌ライオンたちは、カメラに興味を示すと口にくわえ、持ち去ってしまった。自然に詳しいロジャーさんですら「びっくりした」という行動を見せたこの雌ライオン。5分ほど持ち歩いていたそうだが、食べられないと分かったのか、深く生い茂る草藪の中でカメラを放して離れていったという。その一部始終を見守ったロジャーさんは妻と姪に安全を確認してもらいながらカメラを回収。映像を確認してみるとさまざまなアングルからの景色が撮影されており、今回YouTubeで公開することとなった。

その貴重な映像が、5月23日に投稿された「Lions pinch camera」(//youtu.be/aB9A0Zv07xM)だ。夫妻の車が立ち去り、土の道にポツンと置かれたカメラの向こうから1頭のライオンが現れるシーンから動画はスタート。やって来たライオンが最初に口元でカメラに触ると、レンズはよく晴れた青空のほうを向く。続けて顔を近付けてレンズを舐めまわすシーンでは、ライオンの顔を下から見上げるような形に。そして、いつの間にか横にもう1頭のライオンも現れたかと思うと、カメラはライオンにくわえられ移動を開始する。

ラッキーなことにライオンがくわえたカメラはレンズが横を向いていたおかげで、移動の間も付近の大自然の様子がバッチリ。画面に映り込む上あごやひげと共に、動画から伝わるスピード感や揺れ具合、息づかいはライオンによる撮影ならではの雰囲気といったところだろう。なかなかお目にかかることのできない“ライオンが撮影した”貴重な映像、動物好きなら一見の価値アリだ。

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