高額年俸で世界を渡るサッカー監督、番付トップにルート・フリット氏。

2011/05/26 16:43 Written by Narinari.com編集部

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欧州サッカー界ではビッグクラブや名門国の一部を除き、監督の年俸はそれほど高くないのが通例。しかし、世界を見渡せばお金をたくさん持っているクラブや協会は多く、中には欧州の一流監督を招聘するために破格のオファーを提示してくる場合もある。これはサッカーをビジネス的に捉えれば当然のことだが、サッカー文化が根付く欧州ではこうした動向に反発が強いのもまた事実だ。このたび、フランスのフットボールメディア「SO FOOT.com」は、高額の年俸を手に世界を渡り歩くサッカー監督を、皮肉を込めて番付にした。この番付、日本のサッカーファンにもなじみ深い元選手や監督が多くランクインしている。  

1位に選ばれたのは、かつてフェイエノールトやPSVといったオランダの名門クラブに所属し、ACミランやチェルシーなどのビッグクラブでもプレーしたルート・フリット氏。彼は今年1月、ロシア・プレミアリーグのFCテレク・グロズヌイの監督に就任したが、それまで監督を務めたニューカッスル(1998〜1999年)、フェイエノールト(2004〜2005年)、ロサンゼルス・ギャラクシー(2007〜2008年途中)ではこれといった結果を残しておらず、FCテレク・グロズヌイでも5月25日現在、16チーム中12位と成績はパッとしない。

2位は2002年日韓W杯でブラジル代表を率いて、優勝を果たしたルイス・フェリペ・スコラーリ氏。同氏はブラジル代表監督を退いた後、ポルトガルの代表監督に就任し、EURO2004では準優勝、2006年ドイツW杯ではベスト4と輝かしい成績を残した。しかし、その後に就任したチェルシー(2008〜2009年)では成績不振を理由に途中解任され、2009年6月にはかつてジーコ氏も監督を務めたウズベキスタンリーグのFCブニョドコルの監督に1年半契約1,300万ユーロ(推定/約15億円)という破格の金額で就任。チームは2009年、リーグ戦無敗優勝という偉業を達成したが、同氏はAFC敗退後の2010年5月に辞任してしまい、契約期間を全うすることはなかった。なお、2009年サッカー監督長者番付では、同氏はめでたく1位を獲得している。

3位はサウジアラビアのアル・アハリ・ジッダで指揮を執るセルビア出身のミロバン・ライェバツ氏。同氏は2010年南アフリカW杯でガーナ代表の指揮を執り、チームをベスト8に導いた。これが認められ、アフリカ年間最優秀監督やセルビア年間最優秀監督にも選出されたが、W杯終了後にガーナサッカー協会からの契約更新オファーを断り、年俸150万ドル(約1億2,000万円)の3年契約でアル・アハリ・ジッダの監督に就任している。こうした動き見せる彼を同紙は「オイルマネー目当ての監督」と手厳しい。

なお、上記3人以外に選ばれた監督は以下の通り(順位順)。

ミロスラブ・ブラジェビッチ氏(クロアチア人、中国U23代表)
スベン・ゴラン・エリクソン氏(スウェーデン人、英2部のレスター・シティ)
フリスト・ストイチコフ氏(ブルガリア人、南アフリカリーグのマメロディ・サンダウン)フィリップ・トルシエ氏(フランス人、中国リーグの深セン)
アラン・ペラン(フランス人、カタールリーグのアル・コール)
クロード・ルロワ氏(フランス人、シリア代表 ※シリアの情勢不安を理由に契約解除)
ローター・マテウス氏(ドイツ人、ブルガリア代表)。

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