犬と飼い主が60m崖下に転落、救助隊は最悪の事態想定も命に別状なし。

2011/05/24 17:47 Written by Narinari.com編集部

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犬と一緒に暮らしているなら、日々の生活の中で欠かすことのできない散歩。その際は、自分にも愛犬にも危険が及ばないよう、充分にコースを考慮しておきたいところだ。先日、英国のある男性は、3匹の犬と一緒に険しい崖沿いの道を散歩していたがために、不運な事故に遭ってしまった。散歩中、崖の縁に近付いた1匹の犬が誤って60メートル下の岩場へ転落。慌てた男性が状況を確かめようと崖下を覗き込んだときに、今度は強風に煽られて男性がバランスを崩してしまい、犬の後を追うように崖下へと転落してしまったという。

英紙デイリー・メールやサンなどによると、5月16日午後、英東部スカーバラ近郊の街クロートンの海沿いを53歳の男性とその妻は、3匹の犬を連れて散歩していた。辺りは自然豊かで、北海に面した海岸は切り立った崖が連なる風光明媚な場所。そんな空気を一緒に楽しもうと、夫婦は愛犬たちを連れてきたようだ。しかしいくら環境が良いにしても、少し注意が足りなかったのかもしれない。

事故は彼らが崖のそばまでやって来たときに起きた。連れていたうちの1匹、ラブラドール・レトリバーのオスカーが「浜辺へ行こうとして」(サン紙より)崖の上から体を投げ出してしまい、60メートル下の岩場へ転落してしまう。その瞬間血の気が引いた男性は、愛犬の安否を確かめようと、落下地点を覗き込もうとしたそのとき、再び悪夢が起きてしまった。

突然吹き抜けた強風に、男性は体のバランスを崩してしまい、犬の後を追うように岩場へ転落してしまったのだ。「20階建てに相当する高さ」(英紙デイリー・ミラーより)から愛犬と夫が相次いで転落する恐ろしい光景を目の当たりにしてしまった妻は、すぐに救助隊へ連絡。すると、現場が車では近付けない狭い岩場とあって、英空軍のヘリコプター救助部隊が現場へ急行した。このとき、部隊は「60メートルの転落」という話から、最悪の事態を想定していたそうだ。

上空から男性と犬を確認した救助部隊は、さらに接近して様子を確認。すると、奇跡的にどちらも「生きている気配を感じた」(デイリー・メール紙より)そうで、救出は一刻を争う事態となった。しかし現場は崖が海のそばまで迫り、着陸は不可能。そのため、ローターが接触しないよう細心の注意を払いながら崖に近付き、空中停止して男性と犬を運び上げ、そのまま病院へ直行した。

その甲斐もあってか男性は「足や手首の骨折だけ」で済み、命に別条なし。一方のオスカーも足の骨折は手術が必要な以外は、歯が折れ、右目の周りにあざを作った程度で済み、こちらも「完全な回復が見込める」そうだ。この1人と1匹の生還劇に、救助隊のスポークスマンは「どちらも生き残るなんて信じ難い」(デイリー・ミラー紙より)と驚いているという。

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