「シュークリームを“州のデザート”に」小学生の提案が大人動かす。

2011/05/18 16:01 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


「シュークリーム(クリームパフ)を“州のデザート”にしよう!」。そんな運動が米ウィスコンシン州で起き、このほどシンボルとして採用する議案が州議会で可決されたという。  

この提案を最初に行ったのは、同州マクワナゴにある小学校「クラレンドン・アベニュースクール」の4年生のクラス。ウィスコンシン州で盛んな農業や酪農について学習した際に、穀物の小麦と、牛乳がベースのホイップクリームが使われるシュークリームは、「ウィスコンシン州の象徴となる食べ物」とある生徒が発言した。それにクラスメイトも賛同。クラス活動の1つとして「シュークリームを州のデザートに」という運動を始め、今年1月に世間へ広くアピールするためFacebookにページを開設した。

すると、この活動を知ったウィスコンシン州のパン店が集まる協会の理事が、直々にこのクラスを訪問。理事は「ウィスコンシン州内の多くの企業がシュークリーム作りに欠かせない」と説明するなど、彼らの勉強の成果を後押しすると共に、8月に開かれる「ウィスコンシン州フェア」で使用できるシュークリーム引換券を配り、一緒に運動を盛り上げようと申し出た。

さらに彼らの呼びかけには、ウィスコンシン州のメアリー・ラジッチ上院議員も共感。彼女もこのクラスを訪れると「(彼らの研究に)非常に感動した」そうで、提案を議会で通すためのプロセスについて説明を行ったという。このときラジッチ議員は、生徒らに「州内のほかの4年生も誘って、プロジェクトを手伝ってもらおう」と提案。それを受けて生徒らは、地域の人たちも巻き込んで「275人以上の署名」を集めて嘆願書を議会に提出し、ラジッチ議員もほかの議員への「説得に奔走」(米地元紙ウォーソー・デイリーヘラルドより)し、議案通過に尽力したそうだ。

結果、この議案は州議会で無事に「可決することができた」(米ニュースサイトAOLワイアードニュースより)という。今後、ウィスコンシン州知事が認可して署名すれば、州法として制定され、晴れて“州のデザート”が誕生する見込みだ。

過去10年間で「360万個以上消費」され、ウィスコンシン州フェアでも多くの屋台で販売されるというシュークリーム。一見変わった“州の公式デザート”が制定されるかが今後の注目だが、運動を起こしたこのクラスの生徒たちにとって、今回の授業は大いに実りのあるものだったに違いない。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.