自分が掘った穴で生き埋めに、オーストリア五輪代表選手の遊びが騒動に。

2011/05/18 13:29 Written by Narinari.com編集部

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先日、水泳のオーストリア五輪代表を務める19歳の選手が、自分でビーチに掘った大きな穴に全身埋まってしまい、抜けなくなるアクシデントが発生した。近くで見ていた仲間たちの要請で救助隊が駆けつけ、60人の隊員が2時間かけてようやく救助に成功。遊んでいたつもりが周囲に迷惑をかける大ごとになってしまったそうだ。

米地方紙サウスフロリダ・サン・センチネルによると、思いも寄らぬ形で話題となってしまったのはジャクブ・マリー選手。4月中頃から選手やコーチら20人で米国合宿をしていたオーストリア代表チームは厳しい練習の毎日を過ごし、5月8日の日曜日は久々のオフだった。そこでこの日の午後、チームのメンバーは思い思いにリラックスした休日を過ごそうと、マイアミのビーチへと出かけたそうだ。

米国でも温暖な気候として知られるマイアミの海にやってきたマリー選手。そこで彼が始めたのが“穴を掘る”作業だった。そして「幅6フィート(約1.8メートル)、深さ7フィート(約2.1メートル)」(米放送局ABCより)もの力作を完成させた彼は、その大きな穴を使い、ちょっとしたチャレンジを仲間たちの前で披露しようと思い付いたという。

それは穴に飛び込むというもので、「面白いと思った」周りの選手たちはその様子を写真に撮ろうと近くでスタンバイ。そして、いざ挑戦してみると……見事に失敗、自らが掘った穴はマリー選手をのみ込むように崩落し、全身が埋まってしまった。マリー選手は自力で穴から這い出せず、気が付いた仲間も異常な様子に大慌て。動こうとすると穴の壁部分の砂も崩れ落ち、さらに彼の体を締め付けてしまったため身動きが取れず、結局、仲間が救助隊を呼ぶ始末となった。

頭まですっぽり埋まった彼に驚き、「息が出来るように頭だけは自由にさせよう」と必死に穴を掘り続けた仲間たち。おかげで彼の頭だけは見えるようになり、その後は救助隊に託すこととなった。大き過ぎた力作が仇となったらしく、「座っているような状態」で埋まった彼の体には砂の重みで相当な圧力がかかっていたため「足の感覚を失った」と話す彼に、救助隊も「ショック状態の危険性」を懸念するほどだったという。

1時間が過ぎても難航する救助活動に、一時は「死が頭をよぎった」というマリー選手。しかし60人もの救助隊が懸命に活動をしてくれたおかげで、すっかり夜となった午後9時頃、彼の体は埋まってから2時間経ってようやく自由になった。このときには、すでに話を知った多くの見物人が救出の状況を見守っていたそうで、彼の体が現れた瞬間「『生きてたぞ!』と誰かが叫んだ」(サウスフロリダ・サン・センチネル紙より)のに続き、大きな拍手と歓声が上がったとも。その後、病院に運ばれたものの、幸い体に大きな影響はなかったようで、翌日には退院したマリー選手はその日のうちにオーストリアへ帰国したという。

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