システム故障で休業日にスーパーが勝手に開店、商品を持ち去る人も。

2011/04/27 21:12 Written by Narinari.com編集部

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先日、ニュージーランドのスーパーでのこと。コンピューターシステムの故障により、店員が出勤しないまま、店が勝手にオープンするというハプニングが発生した。警察が到着するまでの1時間余りで50人ほどの買い物客が訪れたというが、中にはしっかりセルフレジで代金を支払う客もおり、防犯カメラでチェックしたオーナーはこうした客の良識的な行動を喜んでいる。

NZ紙ニュージーランド・ヘラルドなどによると、この一件が起きたのは、ニュージーランド北島ハミルトンにある大型スーパー「Pak'n Save」。キリストの復活を祝うイースター(復活祭)で、ニュージーランドも休暇期間最初の祝日となった4月22日、このスーパーは休業日となるはずだった。

毎日の開店時、コンピューターシステムによって開く自動ドアが、不具合によりこの日も午前8時に作動。休業日ゆえに店員が出勤していないまま店が開いてしまい、店内は客が自由に出入りできる状態になってしまった。この後、店の常連客が「食料品をそのまま持ち帰ろうとしている客がいる」と通報したことを受け、警察が出動して午前9時20分頃に店はクローズ。ただし、この間におよそ50人ほどの客が店に訪れていたという。

こうした事態を受け、休業日の店に来るハメとなったオーナーのグレン・ミラーさん。店に着くと防犯カメラのチェックを始めた。

警察が駆けつけたときには、車で乗り付けて食料雑貨を無雑作にカートへ放り込む客もいたという当時の状況。ただ、開店当初に訪れていた客の一部は、店員がいないことに気が付いていなかったのか、最初にやってきた子連れの女性客は20分あまり店内を歩き回ると、目当ての商品を持って無人のレジへ向かった。女性はセルフサービスのレジを操作してしっかり代金を払い、そのまま店の外へ出ていく姿をカメラで確認できたそうだ。

こうした客がチェックできただけで12人いた。当初は店の無法地帯化を懸念していたミラーさんは、お金を払っていった客の行動を見て、嬉しい気持ちになったという。

とはいえ、代金を支払わぬまま商品を持ち去った客も半数近くいると見られ、警察はスーパー側の協力も得て防犯カメラから個人の特定を急いでいる。しかし、ミラーさんは店内で正直な行動をとった客に喜んでいることもあり、告訴には否定的。そこで、店側は商品を持ち去った客に自主的な代金の支払いを呼び掛け、戻って来た代金はすべてクライストチャーチ大地震への寄付に充てるつもりだという。

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