大量の水を飲み続ける病の男性、高熱きっかけに40年以上も悩まされる。

2011/04/26 11:17 Written by Narinari.com編集部

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世の中には原因を特定できない病に悩まされる人々が数多く存在している。中国広東省湛江市で暮らす顔福栄さんもそんなひとり。彼は小さい頃に発熱して以来、毎日大量の水を摂取しないと普通の生活もままならない日々を送っているのだという。

人間の身体の約60%は水分でできているため、日常生活を送る上で水分を頻繁に摂取する必要があるのはよく知られているところ。毎日の摂取量は人によってまちまちだが、飲み水として摂取する水分の目安は1日1〜2リットル程度と言われている。しかし、顔さんの場合は、常にノドの渇きを感じており、多い日には1日約50リットルもの水を飲んでいるという。そうしないと身体の調子が悪くなり、食欲さえもわいてこないのだ。

中国メディア半島網などによると、顔さんがこの奇妙な病に悩まされるようになったのは14歳のころから。ある日、高熱を出したことがきっかけだった。そのとき、顔さんは無性にノドが渇き、普通に水を飲んだのだが、以来、渇きはとどまることなく顔さんを襲うようになり、40年以上に渡って大量の水を飲み続けている。

しかし、顔さんを本当に悩ましているのは、単に水分を過剰に摂取しなければならないからではない。そうした体質が影響し、ろくに仕事もできない生活を送っているからだ。奥さんも顔さんのために毎日多くのお湯を沸かさなければならず、きちんとした仕事につけていない。3人の娘は学校から帰った後、家計を助けるためにアルバイトをしており、家族5人が協力してギリギリ生活ができる状態なのだという。

このように、本人にも家族にも多大な影響を及ぼしているこの病だが、かつて病状が好転したこともあったのだそうだ。それは4年前のこと。湛江市のとある病院が顔さんの病状を知り、無料で一週間だけ治療を施してくれたのだ。そのおかげで一時期顔さんの水への欲求は収まったそうだが、不幸にも顔さんには治療を続けるための金銭的余裕がなく、治療をあきらめるほかなかった。

顔さんは大量の水を摂取するため、全身はむくみ、お腹はまるでゴムまりのように膨らんでいる。「大量の水を飲むようになっても得することはありません。けれども、コントロールできないのです。いつもお腹の皮は水で膨張していますが、やはり喉は渇きます」と話す顔さん。そう簡単に状況は改善しそうにないが、少しでも顔さんの病状や生活が好転することを願うばかりだ。

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