“髪型違反”の生徒を巡り騒動、校内からの締め出しに保護者も憤慨。

2011/04/21 13:32 Written by Narinari.com編集部

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学生時代に、長髪や染めた髪を生活指導の先生に注意された経験を持つ人も多いかもしれない。中国の学校でも髪型に関する校則が定められているのは普通のことで、中には事細かに長さなどを指定している学校もある。陝西省西安にある中学校では、このたび、学校が定めた髪型に従わなかったとして、生徒が校外へ追い出されるという騒動が起きた。生徒や保護者からは「やり過ぎだ」と、学校への批判が噴出しているという。

中国紙三秦都市報などによると、この騒動が起きたのは、4月18日午前9時頃のこと。西安市第17中学校の側にある病院前に、制服を着た多くの生徒がたたずんでいた。彼らは皆、“学生としてふさわしくない髪型”と判断され、校内から締め出された生徒たちだ。

締め出された生徒の話では、15日の段階で、教師から「18日までに男子は髪の長さを2センチ、長髪の女子は“学生カット”にすること」との通達があったそう。しかし、期日の18日を迎えてみると、生徒の3分の1程度が通達に従っておらず、結果として登校してきた一部の生徒たちは授業を受けるどころか、校内からも追い出されてしまったのだという。また、通達には先生の“個人差”もあったそうで、あるクラスでは「規定に従わなかった場合は罰金10元」と言われ、1日遅れるごとに「罰金は倍になる」とも脅されたそうだ。

学校のこの対応には、学生の保護者も憤慨。午前10時前には多くの保護者が学校に押しかけ、校門の外から大声で学校批判を行う人も現れた。女子生徒の保護者のひとりは「娘が長い時間かけて伸ばした髪を切るのはさすがに忍びないでしょ。もう仕方がない。これからカツラを買ってきて娘に使わせますよ」と皮肉ともとれる発言で怒りを表明。校則違反とはいえ、授業さえも受けさせない学校のやり方にはやはり同意しかねるようだ。

ちなみに、同校の校長はこの件に関して「一切知らなかった」とのこと。校長は地元紙に「学生の髪を強制的に散髪するのは適当ではない」と話しているが、現場の教師たちとの意思が統一され、生徒たちを救うことになるのかはまだ不透明なままだ。また、騒動を知らされた教育局の担当者は、学校側に(髪型に関する)校則を定める権限を認めつつも「生徒を締め出すのは論外」と断じている。

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