11時間のフライトを2分の動画に、北極圏通過シーンでは美しいオーロラも。

2011/04/13 17:52 Written by Narinari.com編集部

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米国のカメラマンが制作した2分あまりの動画が、いま、大きな話題を呼んでいる。彼は、自身が搭乗したサンフランシスコ発パリ行きの飛行機の窓際にカメラを固定設置。そこで撮影した2,500枚弱の写真をコマ送りすることで、約11時間におよぶ機上の景色を2分で楽しめる動画を完成させた。北極圏を通過するシーンでは、本人も予想していなかったという幻想的なオーロラを見ることができる美しい映像だ。

この動画を制作したのはネイト・ボルトさん。ボルトさんはある日、「飛行機が飛んでいる時間を短く縮めたら面白いだろうな」(米放送局ABCより)と思い付き、サンフランシスコからパリに向かう飛行機からの景色を撮影しようと決意。彼がよく利用するエール・フランスの飛行機に乗り込むと、座った席の列が「空席だった」そうで、すぐさま客室乗務員に計画を相談した。たどたどしいフランス語で何とか「窓際の席にカメラを固定し、撮影しても良いか」をたずねると、乗務員は快諾してくれたそうだ。

そうして20〜30秒おきに撮影された写真と、数枚のiPhoneで撮影した写真を合わせて出来上がったのが、「SF to Paris in Two Minutes」(//vimeo.com/21822029 ※YouTubeは同タイトル //youtu.be/8j36Erxd5rc)という動画。機内右側の窓から見える景色は、午後3時35分に滑走路を走りだしたサンフランシスコ国際空港から始まる。着陸してくる飛行機の動きも見ながら、彼が乗ったエール・フランス機は順調にスピードを上げて離陸。アッという間に街や海が離れ、雲の上へと到達していく。

カナダ上空へと向かった飛行機からの眺めは、雪が広がる山々や厚い雲の中を突き抜ける様子などが続き、何とも寒々しい光景だ。しかし、北極圏近くに達したところで、ボルトさんも「出現するとは思ってもなかった」(ABCより)と語る幻想的な景色が見られた。夕焼けと共に太陽が地平線の向こうに沈み、辺りが暗闇に包まれたところで出てきたのは、緑色にゆらめくオーロラ。星空をバックに妖しげに出現したオーロラには、BGMの変化も相まって素晴らしい雰囲気を味わえるに違いない。

やがて、明るくなった空の上を飛び続ける飛行機は再び雲の中を進んでいくと、いつの間にか高度が下がり始め、陸地が見えたと思ったらそこはもうパリのシャルル・ド・ゴール空港。11時間のフライトを終えた午前11時10分、機体が停車したところで動画は終了する。5,576マイル(約9,000キロ)の機上の旅を2,459枚の写真で再現したボルトさんの動画、非日常的な上空の景色を楽しみたい人は、ぜひ一度ご覧になってみてはいかがだろうか。

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