犬が飼い主に与える“損害額”、英国全体では年間45億円との試算。

2011/04/06 09:39 Written by Narinari.com編集部

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昔からペットとして大人気の犬。周囲の状況を察知するしっかりしたところを見せたかと思えば、時に無邪気に甘えて見せたりと、その純粋さに惚れ込んで目一杯の愛情を注ぎ込んでいる飼い主も多いだろう。とは言っても、動物の世話をするのは楽しいことばかりではないのが現実。持ち前の好奇心から、飼い主が大切にしている物で遊ばれてしまったり、どこかへ持って行かれたりすることも少なくない。英国のドッグフードメーカーはこのほど、こうした犬の行動についての調査を行い、飼い主の“年間損害額”を試算した。その結果、英国全体の損害額は年間3,300万ポンド(約45億円)に相当することが分かったという。

この調査は、英ドッグフードメーカーのBakers Completeが実施したもの。犬が飼い主に与える損害について、被害に遭いやすい物の傾向などを細かく調査した。その結果、飼い主は1年間に相当な損害を被っていることが判明したほか、犬種や地域によってもばらつきがあると分かったそうだ。

英紙メトロによると、多くの犬が最も興味を抱くのが「下着」。実に全体の74%の犬が、飼い主の下着を持ち去った経験があるという。また、11%の犬は現金や宝石といった「高価なアイテム」を定期的にどこかへ持って行くとも。このほかにも「スリッパやテレビのリモコン、おもちゃ」(英紙デイリー・メールより)といった日常の中で使われる小物類も犬が興味を持ちやすいようだ。

さらにデイリー・メール紙では、物を盗りやすい犬種のトップ3や、地域毎の傾向に関しても触れている。犬種の比較では、最も物を盗りやすいのはパグとされ、以下、コッカースパニエル、ラブラドール、シーズーの順に。また、飼われている地域によって被害のばらつきがあるようで、最も危険性が高いのはウェールズとスコットランド、逆に北アイルランドで飼われている犬は「最も盗む可能性が低い」らしい。

いくら犬が賢いと言っても、飼い主がきちんとしつけをして、住んでいる環境に適応させなければ、本能的な行動に出るのは当然のこと。悪い行動をしたときには毅然とした対応をしなければならないが、可愛さもあってか、しつけを躊躇してしまう飼い主も少なくないのかもしれない。例えば英国の場合では、愛犬が物を盗ったのを発見しても「41%の飼い主は取り返すよりもそのままにする」(メトロ紙より)という。

動物行動学者のピーター・ネビル氏は、犬がこうした行動をするのは「退屈で、楽しみを求めている行動」だと説明。もし犬が物を持ち去った場合は、「かごや庭、ソファーの下など、明らかに隠していると思われる場所をチェック」すれば大抵は見つかるとし、その上で飼い主がもっと犬と遊んであげるようにアドバイスをしている。

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