「大学が学生の恋愛把握」に賛否、中国・福州大学の新しい制度が話題に。

2011/03/10 15:09 Written by Narinari.com編集部

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今年3月7日、中国・福建省にある福州大学の学生たちが、SNSやブログなどで自分の大学に関して熱い議論を繰り広げる一幕があった。議論の発端は同大学で導入されたと言われる“恋愛実名制”(日本的に言えば“恋愛実名登録制”)という制度。この制度、いったいどのようなものなのだろうか。

中国紙成都商報や中国新聞などによると、“恋愛実名制”の存在が明らかになったのは、学生のネットへの投稿がきっかけ。その学生はミニブログに「私の学校は(中国で)初めて恋愛の状況を実名で登録する制度を開始した」と記し、同校で独特な恋愛調査が行われていることを報告。続けて「この制度は恋人同士の感情を合理化できる」と評価し、その例として「恋人同士のケンカが起きた際は必ず学校側に報告しなければならず、指導者が迅速に2人のケンカの仲裁をしてくれる」としている。

また、別の学生は実際の恋愛調査に使われたという用紙をネットにアップロード。名前や学籍番号などを記す欄とともに、「恋愛をしているかどうか」「恋愛相手は当校の学生かどうか」などの恋愛に関する質問がいくつか確認できるものとなっている。

恋愛という個人的な問題に第三者の大学側が首を突っ込むというのは大きな批判が巻き起こりそうなものだが、中国のネットユーザーの意見を見ている限りでは、一概に「この制度は悪い」と決めつけるのは早計のようだ。

「今の大学生の心のストレスは大きい。恋愛が招く問題も多く、遊びの恋の歯止めにつながるのでは」「学校が学生の恋愛状況をよく知っていれば、失恋をしたときに助けてくれるはず」「今の学生の恋愛は自由過ぎる。何か問題があれば保護者に叩かれるのは学校側なので、学校のリスク管理としてよいかも」など、意外なほど賛成意見も多い。

もちろん、「学生の権利侵害だ」「こんなものはまったく役に立たない。今は中学生だってみんな恋愛しているのに」といった反対意見はある。また、中には「密かに恋心を抱いている場合は実名じゃなければいけないの?」との意見も。

なお、地元紙の取材に対して福州大学の教員の一人は「この制度は全学生が対象なのではなく、また、赤裸々に恋愛について報告してもらうことを意図しているわけではない」と返答。あくまで「学生の身の安全を守るために行ったもの」としている。

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