子孫368人まで血を広げた95歳、天国への旅立ちには一族全員が集結。

2011/03/07 14:38 Written by Narinari.com編集部

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英国で先日、95歳でこの世を去ったある女性の葬儀が行われた。長い人生を歩む中で女性は10人の子どもをもうけ、受け継がれたその血は子どもから孫へ、孫からひ孫へと拡大。気が付けば女性を頂点とした一族はなんと368人まで広がり、葬儀には天国へと旅立つおばあちゃんを見送るため全員が集結し、埋葬を見守ったという。

英紙リバプール・エコーによると、このおばあちゃんはエリザベス・マクヒューさん。リバプールで生まれ育ったエリザベスさんは生涯で4度の結婚を経験し、10人の子どもをもうけた。「夫2人は他界、2人は離婚」と、結婚生活は決して恵まれたものではなかったが、10人の子どもを支えるために必死で仕事に励む毎日だったそうだ。

第二次世界大戦の最中に彼女は爆弾工場で働いていたが、不運にも工場そばに爆弾が落ち、親友を失っただけでなく、彼女も「片方の耳が聞こえなくなった」という。その後も育ち盛りの子どもたちを支えるためにリバプールの市場で花を売り続け、日曜日には母親に子どもを預けて墓地で残りの花を売る日々を過ごした。現在65歳の息子アルヴィンさんによれば、エリザベスさんは75歳で地元のパブでの仕事を辞めるまで毎日働いていたというから、かなりの働き者だ。

そうした苦労の末に子どもたちを育て上げた結果、エリザベスさんの家族は子どもたちから孫、ひ孫へと大きく広がっていき、いつしか彼女はかけがえのない大勢の子孫たちに囲まれることになった。英紙デイリー・メールによると、10人の子どもたちからは55人の孫が誕生。その孫たちからは242人のひ孫たちが、さらには59人の玄孫(やしゃご)、2人の来孫(らいそん)まで生まれ、現在、エリザベスさんの直系血族は368人の大所帯となっている。

息子のアルヴィンさんたちは、エリザベスさんを源とする“マクヒュー一族”の繋がりを非常に大事にしているそう。そのため、「多くの家族が家系図を持っている」ほど血族意識が高く、何かあった場合も全員が集まるよう声が掛けられる態勢が整っているという。さすがにこれだけの人数が一堂に会するのは頻繁とはいかないものの、それでも「年に1、2回は都合をつける」ほど結束は固い。

毎晩ギネスビールを2缶空け、踊るのが大好きと、晩年も元気に過ごしていたエリザベスさん。そんな彼女との最後の別れとなる埋葬には、368人全員が集結した。自分の血を受け継ぐ大勢の“マクヒュー一族”に見送られたエリザベスさんは、安心して天国へと旅立ったことだろう。

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