降ってきたのは食洗機の部品? 屋根に飛来した謎の金属板に住民困惑。

2011/03/02 20:42 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


空から落ちてきた“何か”が家に直撃――という話は、古くからしばしば聞かれる。それは隕石であったり、飛行機の落とし物だったりといったことが多いが、先日米国のあるアパートにも、屋根に金属板が落下してくるという一件があった。なんの金属板なのかをよくよく調べていくと、どこからやって来たのか、なぜか食器洗い機の一部だったそうだ。

米地方紙ジ・エンタープライズによると、この一件は2月9日の午後7時頃、ワシントン州シアトル近郊で起きた。4世帯が入る2階建てアパートに住むマーク・カウフマンさんは、妻テレサさんとリビングでくつろいでるときに、屋根にモノが当たる音を聞いたという。夫妻が住む場所の近くにはスノホミッシュ・カウンティー空港があり、音を聞いた2人は「飛行機から何かが落ちてきたに違いない」と判断。すぐに空港当局に連絡を入れ、話を聞いた空港側も迅速な対応を見せ、落下してきた正体不明の物体を回収した。  

見つかったのは幅約48センチ、長さ約60センチほどの金属板だったが、空港の調査では飛行機の部品ではないと判明。そのため、調査は難航するかに思われたが、この話題が地元メディアで報じられると、読者の一部から「食器洗い機の前部パネルではないか」との声が寄せられた。しかも、食器洗い機の技術者さえもその声に同調。そのため、空港側は地元のリサイクルショップから問題のパネルを提供してもらい、落下物との比較・検証を行った。すると、落下してきた金属板は食器洗い機のパネルとぴったり一致したという。

金属板の正体は突き止めたものの、逆に関係者は一様に「どこからやって来たのか」と首を傾げてしまった。音を聞いたカウフマンさんは当時の状況から、金属板がかなりのスピードでまっすぐ屋根に向かってきたと考えているそうで、少なくとも100ヤード(約90メートル)は離れた地点から来たのではと推測している。彼のアパートからそのくらいの距離に、丘の上に立つアパートが存在するそうだが「NFLのクォーターバックだって70ヤード(約64メートル)投げられれば良いいほうだろう」(ジ・エンタープライズ紙より)と、そこから投げられたとする見方には否定的だ。

一方、落下したとされる時間の気象条件を空港側が検証したところ、当時の一帯は風速約2.6メートル未満で、地面から空中に舞い上がったとは考えにくい。ただ、空港にパネルを提供したリサイクルショップの従業員は「この金属板は、建物や車の補修といった別の目的に転用される場合がある」(ジ・エンタープライズ紙より)と説明。こうしたモノに使用された金属板が、何らかの要因で屋根に飛来した可能性も否定はできないようだ。とはいえ、元は食器洗い機に使用される部品の一部。これがなぜアパートの屋根に飛来したのか、まだその答えは出ていない。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.