給料2億円超誤支給にビックリ、正直に申告した従業員を会社側は称賛。

2011/03/01 18:54 Written by Narinari.com編集部

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いまのご時世、貯蓄にはなかなかお金を回せず、通帳の数字が増えないと嘆いている人も多いかもしれない。そんなときに、全く身に覚えのない、とんでもない額のお金が振り込まれたとしたら――。英国の企業で働く男性は、思いがけずそうした状況に直面したそうだ。

英紙デイリー・ミラーや英放送局BBCなどによると、この男性は、世界有数の航空宇宙関連合金メーカー、アルコア・ハウメット社の工場で働く技術者。月給2,000ポンド(約26万円)という男性は先日、会社からの給料支払いを受け、給与明細を確認したところ、思いがけない数字が目に飛び込んできた。その額は自分がもらうはずの金額より3桁も多い200万ポンド(約2億6,000万円)。普通に働けば83年分に相当する大金が突如支払われ、男性はビックリしたそうだ。

このときの男性の様子について、同社労働組合リーダーのアンディ・マーレイさんは「彼はすごく興奮していた」と振り返っている。理由も分からず、知らぬ間に口座のお金が膨大な金額になっていたら、誰でも興奮するのは無理もないかもしれない。しかし、男性は大金に目がくらんで心を惑わされることもなく、すぐに上司に連絡。間違いを指摘したそうだ。

これを受け、事態を把握した会社側は「素早く修正して」(英紙デイリー・メールより)、彼の口座に記録された数字を戻す手続きを取った。

今回は男性が気が付き、すぐに申告したため、とりあえずは一件落着。しかし、仮に申告がなかったとしても「数日中には気が付き、自発的に返さなければ返還を求められていただろう」(英放送局BBCより)と、会社側は説明している。

この一件にアルコア・ハウメット社のスポークスマンは、男性の正直さを社長が称賛したと話した上で「我が社の社員の質の高さが現れている」とコメント。正しい行動によって、従業員の人間性が示されたことに満足しているという。

ただ一方で、これだけの金額を間違えた問題は会社としても到底見過ごせず、現在「どのようにして起こったのかを調査している」(デイリー・メール紙より)とも。同社は昨年、従業員の給与額などが記された個人情報をインターネット上に流出させる騒ぎも起こしたとされており、今一度情報管理の徹底が求められているようだ。

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