ピザ配達員が常連の老人救う、毎日の注文が3日間なく異変に気付く。

2011/02/27 15:15 Written by Narinari.com編集部

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米国で先日、82歳の女性の危機をピザ配達員が救うという一件があった。この女性、3年間にわたり毎日ピザを注文する生活を送っていたのだが、2月中旬に3日ほど注文がストップ。これに異変を感じたピザ配達員の機転により、自宅の床に倒れているところを発見されたそうだ。

米放送局WMC-TVやKTLA-TVなどによると、テネシー州メンフィスにあるドミノピザの店の常連客に、ジーン・ウィルソンさんという82歳の女性がいた。彼女はこの3年間、毎日注文してはほぼ決まったピザを食べていたそうで、店側も注文が来そうな時間が近づくと早めにピザを作り始めていたほどの常連だ。

ところが、3年間も休むことなく連絡が来ていたウィルソンさんから、突然注文が来なくなったそう。当初、店員はさほど気に留めていなかったが、2月21日に何気なく配達員のスーザン・ガイさんと店長がこのことについて話をしていた。すると、ガイさんは次第に女性のことが心配になり、店長に「様子を見てきても良いですか?」(米放送局NBC系列WMC-TVより)と、許可を求めたという。ところが、その返事は「君がする必要はない」とにべもないもの。これを聞いたガイさんは店長を押し切ると、そのまま車に乗って家へ直行した。

家に到着したガイさんは、ウィルソンさんの家のドアを叩いて所在を確かめようとするも、中からの反応はなし。そこで、場所を変えて窓なども叩いて様子を窺ったそうだが、ウィルソンさんの姿は見えなかった。

これでは無事が確認できず、不安を抑えられないガイさんは近所の家で話を聞くことに。隣人に彼女が「家から出たのを見かけましたか?」と聞くと、「全然見てないね」との答えだったため、家の中で何かあったに違いないと確信し、すぐに警察へ通報した。

事情を聞いた警察は、ウィルソンさんの家に到着するとドアを壊して中に侵入。すると、床に倒れているところを発見され、すぐに病院へ搬送された結果、幸い命に別条はないとの診断だった。その後の調べでウィルソンさんは2月19日に倒れ、助けを呼びたくても電話まで辿りつけず、そのまま3日間を過ごしていたそうだ。

「近所のほとんどの人が、彼女のことをあまり知らなかった」と言われるほど近所付き合いが薄かったようだが、3年間にわたって注文し続けたピザ店だけは別だった。警察も「“ピザだけの食生活”をしていたから、命が助かったのかもしれないね」(WMC-TVより)と話しているという。

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