「豚にタトゥー」が再び話題に、欧州では禁止のため中国で“作品”制作。

2011/02/24 15:37 Written by Narinari.com編集部

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日本でも若者を中心に広がりを見せているが、特に欧米でファッションの1つとして気軽に体に入れられているタトゥー。これを人間ではなく、豚の皮膚に入れようと思い付き、以前より“作品”として発表しているベルギー人芸術家がいる。彼の“作品”は2008年に物議を醸し、日本でも新聞やブログなどで話題を呼んだので覚えている人も多いかもしれないが、最近になって再び中国のメディアがレポートをしたことで、欧州のメディアでもまた話題を呼んでいるようだ。

中国英字ニュースサイトShanghaiistや中国紙人民日報などによると、この作品を生み出しているのは、北京で“作品”を制作している46歳のベルギー人芸術家ヴィム・デルヴォイェさん。もともと独創的なアイデアの持ち主として評判だった彼の作品の数々は、ユニークな公式サイトでも紹介されている。

街を模したデザインの公式サイトには「Art Farm(芸術農場)」という建物があり、クリックすると実際に北京に存在する農場の写真を見ることができる。そこには彼が手がけた“作品”であるタトゥー豚の姿も。豚にタトゥーを入れる活動は「1997年から」(中国英字ニュースサイトShanghaiistより)始めたそうだが、写真に添えられた情報を見る限り、遅くとも2005年には北京に農場を開設していたようだ。

一部のファンの間では、屠殺されたタトゥー豚の皮膚が「少なくとも10万ポンド(約1,340万円)で売られている」(英ニュースサイト・オレンジニュースより)ほど人気だった彼の“作品”。しかし、有名になるにつれ、動物愛護団体を中心に非難の声も高まっていた。そしてついに2008年、彼が8頭の豚にルイ・ヴィトンのロゴのタトゥーを入れた“作品”を発表した際に、この行為を非難する人たちがドイツ・ミュンスターで提訴。結果は「動物に不必要な痛みと苦しみを与える」として、動物へのタトゥーを禁じるという判決が下された。

これにより彼は欧州を離れ、中国に腰を据えることを決意したという。こうした芸術活動が許されるのかどうか、倫理的な話は別にして、この“作品”を好むファンが存在し、中国内で特に問題にならない限り、今後も彼はタトゥーを彫り続けていくのだろう。

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