世界一不運なトラベラーが決定、優勝者はベトナムで崖から落ちた男性に。

2011/01/21 11:39 Written by Narinari.com編集部

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景色豊かな場所を訪れたり、美味しいモノを食べたりと、旅行は日常の生活を忘れて楽しい想い出を心に刻んでくれるもの。ところが時として、思わぬハプニングによって楽しい気分が台無しになることもある。米旅行保険会社は昨年、“我こそは酷い旅行体験の持ち主”という人を募った「世界一不運なトラベラーコンテスト」を開催した。そして先日、800通以上の応募の中から優勝者が決定。栄冠(?)を勝ち取ったのは「2009年に仕事で訪れたベトナムで崖から転落、骨折した足がまだ治らない」男性だった。

このコンテストは米旅行保険会社トラベルガードが「最も悲惨な“旅行の災難話”」を、昨年1月から募集していたもの。インターネットでの投票により月間チャンピオンが決められていき、昨年12月の時点で、11月までの月間チャンピオンの中から3人の決勝進出者が選出され、1月19日の優勝者決定を待つのみとなっていた。米紙USAトゥデーは、その3人の悲惨なエピソードを簡単に紹介している。

ファイナリスト1人目のニュージャージー州の男性は「妻と行ったラスベガス旅行の話」でノミネート。夫婦でグランド・キャニオン観光に訪れたところ、突然乗っていたヘリコプターのエンジンが不調となり、峡谷の谷間に緊急着陸を余儀なくされた。幸い誰もケガをすることはなく一安心と思いきや、その後夫婦は、代わりのヘリコプターが待機する場所まで歩いて戻るハメとなったそうだ。

2人目は2009年10月、仕事のため1か月間の予定でベトナムを訪問した医療に携わる男性。本格的な仕事開始を前に男性はハノイ北部を観光で巡り、見晴らしの良い崖の上に立ったところ、足を踏み外して約9メートルの高さから転落したという。命に別条はなかったものの、右足を粉砕骨折。加えて男性にはさらなる困難が待ち受けていた。14時間かけて救急車でタイのバンコクにある病院へ搬送された上、これまでに7度の手術を行ってきたが、未だ完治していないそうだ。

3人目は、友人と中米を巡ったというカリフォルニア州の女性。ある日、グアテマラから隣国ベリーズへフェリーで渡る予定が乗り遅れてしまい、やむなく人と荷物で満載の小船に乗った。ところが海の上で船のエンジンが故障し、さらに嵐に見舞われた2人はずぶ濡れになりながら数時間かけてベリーズに到着。女性は小船に乗ったおかげで体調を崩した状態で上陸したという。

こうした経験談を持つ3人の中から、晴れて「世界一不運なトラベラー」の座を射止めたのは、ベトナムで災難に見舞われたゲイリー・フェルドマンさん。未だ痛々しい歩行補助器具を使ってニューヨークの授賞会場に現れた彼だったが、このおかげでトラベルガードから賞品の旅行券1万ドル分(約83万円)を獲得した。“世界一不運”と認められたフェルドマンさんは授賞前にも、この日のために泊まっていたホテルの火災報知機誤作動で夜中の3時に起こされたとも。「それも世界一不運なトラベラーだからさ」とおどけたそうだが、もらった賞品はゆったり過ごすために使いたいと考えているそうだ。

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