子犬ひいた運転手への謝罪要求で物議、中国のネットで飼い主批判も。

2011/01/12 13:48 Written by Narinari.com編集部

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もし、かわいがっていたペットが交通事故で死んでしまったとしたら、飼い主は深い悲しみに包まれると同時に、事故を起こしたドライバーに怒りの矛先が向くことだろう。中国では先日、誤って子犬をひいて死なせたドライバーの男性が、怒った飼い主の指示により、その亡きがらの前でひざまずかされるという一幕があった。どうやら飼い主が求めた損害賠償を支払うことができなかったために、そうした謝罪を強いられたようなのだが、中国のネットではこの飼い主の行動は行き過ぎだと批判の声が挙がっている。

中国紙長江商報などによると、この一件が起きたのは江蘇省蘇州市の蘇州高新区内でのこと。1台の郵便配達車が対向車のマイクロバスを避けようとしたところ、突然建物から飛び出してきた子犬をひいたことがすべての始まりだ。

郵便配達車とマイクロバスのドライバーはすぐに車から降り、現場を確認すると、不運にも子犬は息絶えていた。すると、すぐに飼い主と思われる人たちが現場に現れ、子犬の死体を見るや否や、そのうちの1人が殴りかかってきたそうだ。

ドライバーの2人は反撃することなく大人しくしていたが、飼い主は続けて損害賠償として5,000元(約63,000円)を支払うよう要求。しかし、ドライバーにはお金がなく、支払うことはできないと伝えると、今度は「1時間ひざまずいて、犬に謝罪しろ」と迫ってきたという。お金がない以上仕方なしと、ドライバーはその場で両膝を地面につき、子犬の死体に頭を下げ続けたそうだ。

この話題がニュースとして中国内で伝えられると、同国のネットユーザーは素早く反応。「人間が死んでも何とも思わないくせに、犬が死ぬとこうなのか?」「ドライバーだってわざとひき殺したわけではないだろう。自分の管理の不注意を人のせいにするな」など、飼い主に対する批判や怒りの声が続々と挙がっている。また、中には「どうしてひざまずいてしまったのか。警察に通報すれば良かったのに」と、飼い主に言われるがまま、ひざまずいてしまったドライバーに疑問を感じる人もいるようだ。

なお、後日地元紙が子犬の飼い主である女性に直撃したところ、「ドライバーに5,000元の損害賠償を要求」したことは「デマだ」一蹴。さらにひざまずいたことは「ドライバー自らの意思」と答えるなど、当初報道されていた内容とは異なるコメントをしたという。

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