「キック・アス」影響で自警団、全身ゴムスーツ姿で街の犯罪を防ぐ。

2011/01/11 18:24 Written by Narinari.com編集部

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米国では昨年4月、日本では同12月に公開された映画「キック・アス」。正義のヒーローになりきった面々が悪を倒していく痛快なアクション映画だが、米シアトルではこの作品に影響を受け、本当に“スーパーヒーロー”として街の犯罪を防ぐ活動をしている男性がいる。

話題の映画「キック・アス」は、ごくごく普通の青年がスーパーヒーローになりきり、悪に立ち向かうヒーロー親子と出会って活躍していくという作品。ストーリーの面白さや映像の迫力もさることながら、ヒーローに扮するニコラス・ケイジや、その娘役を演じているクロエ・グレース・モレツの好演なども評判を呼んでいる。米国では昨年4月の公開から大人気の作品となったが、シアトルには実際に悪人に立ち向かおうとする男性がいるそうだ。

この男性は全身ゴムスーツにマスクを着用し、夜な夜なリンウッドの街を彷徨い歩くという自称“フェニックス・ジョーンズ”さん。「キック・アスの影響を受けたと伝えられる」(米ニュースサイト・イグザマイナーより)ジョーンズさんは、映画公開とほぼ同時期の昨春から、仲間と共に街を守る自警団の活動を始めた。彼らは活動時、映画に登場するスーパーヒーローのような黒と金のゴムスーツを身にまとっているのが特徴だ。

そんなジョーンズさんの活動が大きな脚光を浴びたのは、1月2日に起きたある事件。米放送局CBS系列KIRO-TVによると、この日の夕方、リンウッドで暮らすダンさんという男性が自分の車を停車している駐車場にやって来ると、車を物色している強盗に遭遇した。慌てたダンさんがすぐに警察に通報しようとしたそのとき、突如現れたのがゴムスーツ姿のジョーンズさん。ヒーローになりきった彼は、強盗に立ち向かっていったそうだ。

残念ながら強盗を取り押さえることはできなかったが、車を守ってくれたジョーンズさんにダンさんは感謝。その喜びを友人に話すと「お前酔ってたんじゃないのか」と信じてもらえなかったものの、事件の翌日にダンさんはテレビカメラの前でジョーンズさんと対面すると、異様な姿に驚きながらも、お礼の言葉をしっかりと伝えた(※そのときの様子は「Real-Life Superhero Stops Car Robbery」//www.youtube.com/watch?v=te-tKEoBkt4)。

驚くダンさんに、ジョーンズさんは着ている衣装の“中身”を説明。万が一に備えてスーツの中には防弾チョッキなどを装着し、護身用の警棒や催涙ガスも装備している。また、目立つ格好は「スーツを見れば犯人が逃げる」といった効果もあるそうだが、これまでに何度か銃やナイフを突き付けられるなど、危険な目にも遭っているという。装備のおかげもあってか、今のところ「深刻なケガはしていない」と話しているが、警察関係者は彼らの活動に「難色を示している」(米放送局FOX系列KPTVより)そうだ。

「キック・アス」の主人公同様、今も毎日悪に立ち向かっているジョーンズさんたち。志は素晴らしいとはいえ、取り返しがつかないことも起き得るだけに、無茶な行動をとらないよう無事を祈りたい。

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