3人家族でゴミは1年間1袋のみ、徹底したエコ生活を送る英国の一家。

2011/01/09 09:39 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


生活を営む上で、どうしても出てしまうゴミの数々。世の中は大量のモノが溢れる豊かな時代となったが、それと同時に不要なモノはゴミとして次々に処理されている。しかし、昨今は処理にかかるエネルギーコストの削減や環境への配慮などの観点から、消費する側もゴミ削減に対する取り組みが求められているが、皆さんはどの程度意識しながら日々を送っているだろうか。英国には、徹底したエコ生活を続けた結果、昨年1年間に出したゴミがビニール袋1つ分だけだった家族がいるという。

英紙デイリー・メールやメトロによると、この家族は英南部ロングホープで暮らすリチャード・ストラウスさん一家。54歳のリチャードさん、38歳の妻レイチェルさん、10歳の娘ヴェローナさんの3人家族というこの一家は、日頃からエコやリサイクルを意識しながら生活している。周囲からは「グリーン夫妻」と呼ばれるほどで、ゴミに対する取り組みには近所の誰もが一目置いている存在だ。

ストラウスさん夫妻のゴミへの意識は、物を買うときから始まる。買い物は「できる限り包装がないモノ」を心がけてチョイス。例えば食料品の場合、彼らは農場の店から生産物を購入し、スーパーなどで使われるような無駄な容器や袋の利用を回避する。また、肉屋へ行く際は家から容器を持参して、それに購入した肉を入れてもらうという。そして、調理して出た生ゴミはすべて堆肥へとリサイクル。食料品に関するゴミはこれでほぼゼロにしているようだ。

一方で、彼らの行動は自宅内に留まらない。いくら考えながら買い物をしている一家でも、どうしてもすべてを避けることはできないのが包装物。それを生みだすスーパーにもリサイクル意識を高めてもらいたいと、彼らは昨年、ある活動を行った。1か月間にわたり3,000枚の包装紙を集めたストラウスさん夫妻は、それをフィリピンへ郵送。包装紙は「ハンドバッグや筆箱」などに作り変えて販売され、こうした取り組みを行うことで包装紙削減への理解を訴えたそうだ。

そうした行動の結果、これまでは「ゴミ箱1杯分」が最高だったストラウス家の年間ゴミ排出量は、昨年はビニール袋1つ分に。どうしても処理しきれなかったゴミは壊れたおもちゃやカミソリの刃、写真のネガ、使い古したペン、目薬の空き容器、割れた鏡、小さなビニール袋などで、主に加工された化学製品は夫妻をもってしても“ゴミ”とせざるを得なかったようだ。

年末年始の収集活動ストップにより、ストラウスさん一家の近隣でもゴミ袋が大量に積まれていたそうだが、昨年の結果でさらに自信を深めた夫妻は、周囲への意識喚起にも目を向けている。妻のレイチェルさんは、今年は「興味がある人へ援助とアドバイスを提供したい」と意欲的。さらには地元州議会で「意見を述べたい」と考えているそうだ。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.