檻の中で1か月ライオンと生活、チャレンジの様子は「Ustream」で中継。

2011/01/07 12:55 Written by Narinari.com編集部

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米フロリダ州で非営利の野生動物保護センターを運営しているジェームズ・ジャブロンさんは、最近の厳しい運営状況に頭を悩ませていた。世話をする動物の数が増える一方で、運営費用は頭打ち。そこで少しでも寄付を募りたいと、いま、彼はある挑戦を続けている。それは檻の中でライオン2頭と1か月間生活するというもの。挑戦の様子は動画配信サービス「Ustream(ユーストリーム)」のライブ中継で視聴可能だ。

米放送局CBS系列のWTSPによると、ジャブロンさんはフロリダ半島中部のスプリング・ヒルで野生動物保護センターを約10年前から運営。現在14エーカー(約5万6,600平方メートル)の土地で、猿やワニ、ワシやフクロウなど100匹ほどの動物の世話をしている。もともとは親を失くしたり、ケガをした米国内の野生動物保護を目的に設立したが、最近では外来種の動物の保護依頼が舞い込むようになっているそうだ。

保護依頼が増えるに連れ、センターの運営費用も当然増大。今では年間7万5,000ドル(約620万円)から10万ドル(約820万円)ものコストがかかっているそうで、センターの運営は芳しくない状況だ。そこでジャブロンさんは、広く寄付を募ろうと決意。目標は「あれば不安がなくなるだろう」との考えから10万ドルから20万ドル(約1,640万円)の間に設定した。しかし、ただ「お金をください」と言っても寄付が集まるわけではない。ジャブロンさんは多くの人の注目を集めるために、リーとエドという2頭と一緒に、檻の中で1か月生活するチャレンジを決めた。

共にセンターで働く娘ですら「信じられなかった」(米放送局ABC系列KABC-TVより)と語るほど無謀な挑戦なのは、ジャブロンさんも十分に承知。いくら動物との付き合いが慣れている彼でも、2頭がケンカして興奮したりすれば「噛みついてくるだろう」と語る。そのため、いざという場合の避難場所にするべく、挑戦の期間中は檻の中に小さな木の小屋を設置。ライオンたちの遊びが激しいときなどは、ここが「隠れたり眠ったりする場所」になるというわけだ。

ただ、このチャレンジが厳しいのはライオンの恐怖だけではない。生活スタイルもライオンに合わせなければならないのだ。例えばジャブロンさんの食事は1日3食……ではなく、夕方にライオンが生肉を食べるときに、一緒に運ばれた料理を食べる。「1日3食どころか間食もできない」状況は相当辛いらしく、自分で決めたチャレンジにも関わらずジャブロンさんは「30日間ペプシもないなんて!」(WTSPより)と嘆いているそうだ。

それもこれも運営する保護センターの未来のため。ジャブロンさんは年明け早々の1月1日にチャレンジを開始し、31日までの予定で続けられる見込みだ。日本とはほぼ昼夜逆のため、彼らが動いているハッキリとした映像を見られるのが日本の夜中なのは辛いところだが、常時数百人が視聴しているようで、なかなかの賑わいを見せている。目標金額の達成はもちろんだが、まずはジャブロンさんが無事にチャレンジ終了の時を迎えて欲しいものだ。

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