ケチな店主が「催眠術」で防寒、暖房のない店内で働く従業員の不満解消。

2011/01/04 18:54 Written by Narinari.com編集部

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今冬は強い寒気の影響で、大雪や低温による被害の話題が頻繁に伝わってくる英国。そんな同国南部ウスターシャー州ブロムスグローブという街で、氷点下13度を記録したある日のこと、靴店を経営するマーティン・コネランさんはある決断を下した。「暖房をどうしても買いたくない」という彼の店では寒さの中で凍えながら必死に働く従業員たちがいたのだが、コネランさんは暖房を使わなくても従業員たちが暖かい状態でいられるよう、あるアイデアを実行に移したという。

酷寒にも関わらずコネランさんが店に暖房を入れない理由はただ1つ、「自ら認める」(英紙サンより)ほどのケチだから。自分で納得しているのであれば寒さも我慢できるかもしれないが、それに付き合わされる従業員にしてみたら、この冬はたまったものではない。ましてやその日、辺りが氷点下13度を記録するほどの寒さに見舞われたにも関わらず、ドアの窓を曇らせたくなかった彼は店のドアを開けっ放しにするという暴挙に出た。これにはさすがに従業員たちが「不満を口にしていた」(サン紙より)と、コネランさんは言う。

それでも暖房を買う意思がないケチなコネランさんだったが、さすがに従業員たちの不満を完全に突っぱねることはできなかったらしい。そこで、まだ安上がりと言わんばかりに、従業員たちに寒さしのぎのジャケットを購入。ところが冷たい空気がそのまま入り込む店内では多少ジャケットを羽織ったところで焼け石に水、そこまでしか防寒対策をしてくれない店主に対して、従業員たちは「まだ文句を言っていた」そうだ。そのため、ケチなコネランさんが出したジャケット代は単なる無駄遣いに終わってしまった。

従業員の不満が募り、解消されない状況を考えれば、コネランさんが折れて暖房を設置する――となりそうなところだが、自称ケチの発想は違う方向へと向かう。ハナから暖房を買うとの選択肢を用意していないコネランさんが捻り出したアイデアは“催眠術”。寒さを感じなければ良いという、何やら危険な発想だが、彼はそのために催眠術師のジェームズ・カーウィンさんを呼び寄せ、従業員たちに5分間催眠術を施したそうだ。

すると、催眠術にかかった従業員たちは本当に寒さを感じなくなったと大喜び。27歳の店員は「私の手は生まれてこの方ずっと冷たかったのだが、それさえ無くなるくらい」(サン紙より))体に熱を感じたと話している。ほかの従業員も、寒くないどころかあまりの暑さに「ズボンやTシャツを脱いでいた」ほど催眠術が効いたらしい。カーウィンさんは催眠術について「コンピューターにするように、人々を再プログラミングするようなもの」と話し、今回の仕事の成功に「目的は達成したようだ」とご満悦だ。

しかしこの方法、上司のいる職場で働いている人なら、誰もが「ボスがこれを読んで、そんなアイデアを閃かないで」(英情報サイトAsylumより)と思うに違いない。

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