火が出た留守宅を飼い猫守る、窓のカギ開け逃げたおかげで隣人気付く。

2010/12/15 16:51 Written by Narinari.com編集部

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主に従順と言われる犬に対し、どこか勝手気ままなイメージが持たれている猫。その性格と賢さで、窮地に陥った主人を犬が助けるエピソードは数多く聞かれるが、今回は猫の気ままさと行動力によって助けられた飼い主の話が英国で話題を呼んでいる。  

英紙デイリー・メールやメトロなどによると、先日、買い物に出かけていたある夫婦は、隣に住む親族から「家から煙が出ている、戻ってきなさい」との電話を受けた。夫婦は慌てて帰宅。幸い発見から通報が早かったため、軽く火が出て台所に煙が充満しただけで済んだのだが、この早期通報に貢献したのは、飼っていた猫のある行動だった。

12月11日午後4時前のこと、デボン州トットネスに住むフィル・ホワイトさんとシャロンさん夫妻は、クリスマスの買い物に出かけていた。その際、電子レンジに物を入れてタイマーを10分間セットしたまま家を出てしまい、これが2人に災難をもたらすきっかけとなる。しかも、買い物に向かう途中で「家に財布を忘れてきたのに気が付いた」(デイリー・メール紙より)シャロンさん。何かしらのお告げ(?)と受け取れる状況もありながら「戻らないことにした」と決め、危機を回避できたかもしれないタイミングを逃してしまった。

その頃、夫婦の家では付けっぱなしだった電子レンジから出火。台所にはもうもうと煙が立ち込める状況になっていたようだ。そんな家の中では、夫婦が飼っていた5歳になる猫のペッパーが1匹、留守を預かっていた。閉め切られて煙立ち込める中で、命の危機にさらされたペッパー。しかし彼が身に付けていた知識が、自分の命と家の被害拡大を防ぐことに役立った。

「とても自立心の強い性格」(英紙デイリー・エクスプレスより)というペッパーは、毎晩外へ出ていくのが日課。数か月前に夫妻宅でパーティーを開いたとき、ペッパーは台所にある窓の鍵を自分の手で開けて見せ、勝手に外に出るようになったそうだ。この窓は「金属レバーを90度回す」(デイリー・メール紙より)ことで解錠され、窓の下部分を押し開けるタイプ。このペッパーの行動を見た客たちは揃って拍手喝采だったそうで、シャロンさんは「それが彼の行動に拍車をかけたんだと思う」と話している。

おかげで、思うがままに家の中と外を行き来できるようになっていたペッパーは、出火直後にこの窓を開けて家を脱出。それと同時に窓から放出された煙が隣人らに目撃され、素早い消防への通報に繋がった。消防隊員は「ペッパーが窓を開けてなければ、火はもっと広がっていただろう」とコメント。夫妻も「ペッパーや近所の人たちの協力がなければ、火事はひどくなっていた」と語り、家の被害を最小限に抑えてくれた全員に心から感謝しているようだ。

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