一目惚れした女性はどこに? 情報求めて同僚にメール数千通を一斉送信。

2010/11/25 14:25 Written by Narinari.com編集部

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好きな相手ができたら、少しでもその人のことを知りたいと思うもの。しかし偶然出くわした人に一目惚れとなれば、情報どころか相手を探し出すのも容易ではない。オーストラリアの政府機関で働く男性は、先日、パーティーで見かけた女性に一目惚れしてしまった。すると、どうしても彼女にコンタクトを取りたいと考えた彼は、自分の立場を利用して同僚である全職員に「彼女のことを知らないか」とたずねるメールを一斉送信。その数は数千通と膨大だったことから、地元メディアですぐに話題を呼び、結果、女性が自ら名乗り出たのだが……。

この男性はオーストラリア移民局に勤めるスティーブ・タッカーさん。彼は11月13日、キャンベラで開かれたパーティーに出席した際に、「オリビア」と呼ばれる1人の女性に一瞬で恋に落ちたという。しかし、今後に繋がるアクションを何も取れず、パーティ会場を後にすることに。その後、時間が経つほどに恋心は強くなり、週が明けた11月15日に彼は思いきった行動に出た。

きっと誰か彼女のことを知っているはず――そう思った彼は、自分の立場を利用して「全連邦政府機関の職員に電子メールを送信した」(豪放送局ABCより)。その数は「1,000通」(豪紙シドニー・モーニングヘラルド)とされているが、中には「7,000通」(豪紙デイリー・テレグラフ)や「8,000通」(豪紙ヘラルド・サン)と伝えるメディアもある。いずれにせよ彼が極めて私的な内容のメールを、業務用のネットワークを使って大量に送ったことは間違いないようだ。

彼はメールの中で「これが最適な手段でないのは分かっています。このメールアドレスを不正に使用するのは私の意図ではありません」(ABCより)と弁解しながらも、彼女を探し出すために苦悩した心境をつづったそう。当然ながら、彼のメールは上層部にもすぐにバレ、処罰を受けることになった。

ところが、この件がオーストラリアのメディアを賑わすと、恋に燃えるタッカーさんを応援する人が続々と現れた。Facebookには彼を応援するページが立ち上がり、Twitterでも彼の恋が成就するよう後押し。彼の行動はもはや政府機関内の出来事という枠を飛び超え、世間の関心事となってしまった。

すると、11月16日に「自分がオリビア」と名乗る女性が複数のラジオ局のインタビューに応じたそう。現在キャンベラに住んでいるというこの女性は、「愛に冒された事務員と会うつもりはない」(デイリー・テレグラフ紙より)、「彼を覚えていないし、連絡も取りたくない」(豪紙ジ・エイジより)と答えたそうで、どうやら彼の想いが彼女の心に響くことはなかったようだ。

ちなみに、私的なメールを送ったことで解雇を心配する声も上がっていたものの、同じ政府機関の職員の間でも彼の処罰覚悟の行動を好意的に捉えている人は少なくないそうで、重い処罰にはならずに済んだという。一目惚れから始まった恋はあえなく撃沈したが、オリビアさんの態度表明という形で一応の決着を見たことで、タッカーさんも一区切りを付けられたかもしれない。

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