教授の仮装で「乱射事件」騒動に、不審者目撃の情報が大学内駆け巡る。

2010/11/10 13:10 Written by Narinari.com編集部

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2007年に米大学の校内で発生し、容疑者を含め33人の犠牲者を出したバージニア工科大学乱射事件。この事件をきっかけに、米国では大学敷地内の保安に対してとても敏感になりました。キャンパス内で不審な人物を見つけた場合、直ちに警察と連絡が取れる緊急ボタンの設置や、メールや携帯電話のテキストメッセージによる連絡網など、“その時”に備えるシステムが整備されたのです。

ミズーリ州立大学セントルイス校もそうした緊急用システムを設置していますが、11月9日午前11時過ぎ、緊急事態を知らせるメッセージが発動されました。これを受け、校内は一時パニック状態となったそうです。

米紙セントルイス・ポスト・ディスパッチなどによると、当初、全校生徒に送られたテキストメッセージには「(大学構内で)銃を持った男を目撃したとの情報あり。年配の白人、身長約5フィート8インチ(172センチ)。警察がこの情報を確認中のため、校内への立ち入りを避けること」とあり、ほかの情報はまったくなし。すでにキャンパスにいる人々には詳しい男性像や、どこに避難すれば良いのかといった生命線となる情報が伝わらなかったため、多くが途方に暮れることになりました。

ただ、幸いにもこの警告は数分後に解除され、大事には至りませんでした。しかし、その後“緊急事態”の発端が明らかになったとき、怒りを通り越して、呆れかえる人が多かったそうです。

同大学で歴史を教えているある教授は、毎年ハロウィーンの時期になると、仮装をして教壇に立つのが恒例となっていました。ところが、今年の仮装はアンティークの銃(※もちろん弾は込められておらず、安全なモノ)を携えていたのです。

銃を小脇に抱え、講堂のある建物内を歩いているところを、彼の身元や授業内容といった情報を何も知らない人物が目撃し、危険を感じたために警察に通報したというのが騒動の真相でした。「携帯電話に連絡が来たときには、本気で『バージニア工科大学』の二の舞になるかと思った。騒ぎを起こした教授にはちょっと反省してもらいたい」と、一部の生徒や学校関係者はカンカン。何はともあれ、結果的には惨劇が起こらず、ある意味笑い話で終わっただけでも、本当に良かったですね。

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