中国でもまだ珍しい「SIMカード4枚挿し」ケータイ、4回線を同時待受。

2010/11/02 12:22 Written by Narinari.com編集部

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中国では大手メーカーの端末を模した偽物ケータイや、小さな中国メーカーが製造しているケータイをひとまとめに“山塞機”と呼んでいるが、そんな“山塞機”の中にも、ときに機能的に優れた製品が存在している。今回、中国紙南方都市報が紹介しているのはSIMカードを4枚挿せるケータイ。同紙によれば「SIMカード4枚挿しケータイ」は、中国でもまだかなり珍しい部類に入るという。

日本ではピンと来ないかもしれないが、中国の“山塞機”と言えば、デュアルSIM(SIMカードを2枚挿せるケータイ)が基本。1台のケータイで2つの番号を使い分けることができるようになっており、その使い方は人それぞれだ。会社用とプライベート用、地元用と出張先用などなど。日本ではNTTドコモの「2in1」、ソフトバンクモバイルの「ダブルナンバー」のように、通信キャリアが1端末で2つの電話番号が使えるサービスを提供しているが、中国ではあくまでも物理的に“SIMカードを余分に挿す”ことでこの機能を実現している。

今回登場した「SIMカード4枚挿しケータイ」のスゴイところは、きちんと「4回線同時待ち受け」ができる点。と言うのも、これまでに見られたSIMカード3枚挿しケータイは、3枚挿したとしても、待ち受けは2回線同時であることが少なくなかった。つまり3枚のうちどれか1枚は常に利用できない状態になっており、その都度、利用する回線を変更しなければならない手間があったというわけだ。

外見は「ブラックベリー」を彷彿させるこの「SIMカード4枚挿しケータイ」だが、同紙の記者が別の“山塞機”メーカーに率直な感想を求めたところ、「今までに見たことがない」とさすがに驚いていたという。そして「4回線同時待ち受け」をどのように実現させたのか、大変興味をもったそうだ。

なお、中国で売られている“山塞機”の多くがデュアルSIM対応になっているのは製造コストが安いため。にも関わらず、中国の大手メーカーはデュアルSIM対応ケータイをあまり発売していない。その理由は「実際はあまりニーズがないから」。デュアルSIM対応ケータイはどちらかと言えばインドやアフリカ、南米など、キャリアごとの通話品質に差が見られるような国々で、複数のキャリアを使い分ける際に重宝されているそうだ。

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