式当日に新郎事故も披露宴決行、新婦1人でケーキ入刀や挨拶などこなす。

2010/10/22 21:29 Written by Narinari.com編集部

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人生の大きな節目となる結婚式を挙げるとなれば、主役の新郎新婦は一世一代の場を成功させようと、さまざまな準備に追われるもの。そしていざ当日を迎えて本番となったとき、2人は喜びと感動を大いに味わうはずだ。ところがある英国人男性は、あろうことか、式当日の朝にバイクで事故を起こしてしまう。足の骨を3か所折る重傷で病院に運ばれ、式と披露宴のパーティーにはとても出席できる状況ではなくなったのだが、いろいろな事情を考慮した男性は新婦に予定通り進めるようお願い。めでたく2人の門出を祝う場は、新婦1人という異例のスタイルで決行となった。

英ノーサンプトンで暮らす42歳のニック・フォーティーさんと28歳のエマ・バーンさんは、3年間の交際を経て、9月25日に待望の結婚式当日を迎えたカップル。この日のために準備を重ね、あとはほぼ本番に臨むのみという状況の中、フォーティーさんは最後の準備として結婚式で乗るためのハーレーダビッドソンを借りて会場のセント・ルークス教会へと向かった。

数時間後には知人や友人らに祝福され、新婦と共に幸せの絶頂を味わう彼のもとにはいとこから「break a leg(頑張って)」とのテキストメッセージも届くなど、いよいよ気分も高揚。ところがこのメッセージを受けた数分後、いとこの「break a leg」が違う意味で現実のものとなってしまう。

英地方紙ノーサンプトンシャー・イブニングテレグラフによると、フォーティーさんは午前10時前にバイクで走行中、わき道から出てこようとしている車を発見。ドライバーと目が合い、自分が通り過ぎるのを待ってくれると思い込んでそのまま運転していたところ、車のドライバーは彼の存在に気付いてなかったようで、タイミング悪くバイクに車が突っ込む形で衝突してしまった。そして衝撃で振り落とされたフォーティーさんは、足の骨を3か所折って病院に運ばれることに……。

フォーティーさんは、すぐさま教会の案内役に電話を入れ、エマさんに話を伝えるよう連絡。その話を聞いたエマさんは「冗談好きな彼だから」と最初は信じなかったが、いざ直接話すと泣き始めた彼の声と、後ろで聞こえるサイレンの音に事態を把握したそうだ。そしてフォーティーさんのけがは全治3か月の重傷と判明。病院で緊急手術が行われ、式が始まる予定の午後1時に教会へは行けなくなった。

ところが、式やパーティーの会場、手配した食べ物や招待者の都合などを考えたフォーティーさんは、エマさんに「式を進めて欲しい」と進言。これを汲み取ったエマさんは結婚式は見送ったものの、披露宴のパーティーは予定通り行い、ケーキ入刀や挨拶などを1人でこなした。最初はためらったというエマさんも、「これまでの大変な準備を無駄にはしたくなかったの」(デイリー・メール紙より)と、最後は2人が納得した上で決行したと語っている。

幸い教会やパーティー会場、美容師などは、彼の完治後に再び予定している結婚式に無償で協力してくれるとのこと。フォーティーさんのギプスが取れるまでには少なくともあと6週間はかかる見込みで、今は大人しく治療に努めて、今度は最高の1日を迎えて欲しいものだ。

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