メルヘンな風景を食べ物で制作、撮影後はきっちりスタッフで食べる。

2010/10/17 14:56 Written by Narinari.com編集部

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果物や野菜など、食べ物の“見た目”を活かして風景を描く――。英国のあるカメラマンは、そんな創作活動を行っている。

このカメラマンは、ロンドンを拠点に活動しているカール・ワーナーさん。彼は大学で芸術を学んだ後に、1985年から広告カメラマンのアシスタントとして1年間修業して独立、風景カメラマンとしての道を歩みだした。食べ物を使った風景写真に力を入れ始めたのはここ10年あまりで、このテクニックを生かして食品業界の広告やCMなども手掛けているそうだ。

作品の数々は、公式サイト「carlwarner.com」(//www.carlwarner.com/)で見ることができる。写真の作品は川辺に面した街並みや農村など、落ち着いた佇まいの風景が描かれているが、これらの建物や木もすべて果物、野菜、チーズ、パン、魚、肉、穀物といった食べ物を組み合わせたものだ。写真ではなかなかわかりにくい、という人には動画作品をぜひご覧になっていただきたい。

公開されている動画は9作品で、1つ1つのパーツが何で出来ているのか、写真で見るよりも分かりやすい。例えばポーランド企業の野菜ジュースのCM動画「Hortex Vitaminka」という作品では、商品で使われているニンジンが森の木々として使われているほか、野菜ジュースを森の間を流れる川の水として利用。イチゴの花が咲き、スライスしたオレンジの羽を持った蝶が飛びまわる中、バナナの房がバルーンになっている気球が飛んでいる世界観は、自然の世界をメルヘンに、そして色鮮やかに表現している。

これらの作品は、ロンドンにあるワーナーさんのスタジオで撮影。「carlwarner.com」の説明では、風景のジオラマはモデル制作者やフードスタイリストらと共同で制作。そして自然な色合いに見えるように、ワーナーさんが照明で明るさを細かく調整しながらジオラマを撮影し、写真の場合は画像の修正や微調整などを行い、2日間程度で完成させるという。そして使用された食べ物は、しっかり「いつもチームで分けて」食べているようだ。

この10月には、陽気な南国の海や、晩秋の公園といったイメージの作品など、個性豊かな写真を収めた写真集「Food Landscapes」を発売。ユニークながら、どこか落ち着きも感じさせる彼の作品を、公式サイトでぜひご覧になってはいかがだろうか。

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