「モグラの死体が…」で審判誤審、教えた選手になぜかイエローカード。

2010/10/06 14:43 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


サッカーの試合での悪質なプレー対し、審判から提示されるカード。一発退場を意味するレッドカードを出されるプレーは論外だが、累積されるイエローカードでもその後の積極的なプレーをしづらくなり、選手としてもできれば避けたいところだ。とはいえ、カードを出すか出さないかはあくまでも審判の判断で、人間のやることにはミスもつきもの。先日、英国で行われたサッカーの試合では、グラウンド上にモグラの死体を見つけた選手が審判に知らせようとしたところ、抗議と勘違いした審判がすかさずイエローカードを提示。取り消しもできず、その後審判は平謝りだったそうだ。  

英紙バーミンガム・メールによると、問題が起きたのは9月25日に行われた地域リーグ「West Midlands Regional League」に所属する、クラッドリー・タウンF.Cとショウベリー・ユナイテッドの試合。この試合にウィングとして出場したショーン・ウィリアムス選手が、“不運の人”として注目されることになった。

試合前半、プレーをしていた彼はピッチにモグラの死体を発見。審判に取り除いてもらおうと近づいたところ、有無を言わさずイエローカードを食らい、「信じられなかった」と漏らすほど呆気に取られたという。

実はこの直前、ウィリアムス選手はオフサイドの判定を受けていたため、審判はその抗議にやってきたと勘違いしたらしい。「敵チームのサポーターや監督すらも」勘違いしたという、プレーの流れが仇となってしまった格好。近づいたウィリアムス選手に、審判は彼の話を一切聞かずに「Go away」の一点張りだったそうだ。

その後、どこか納得いかないままプレーを続けたウィリアムス選手。結局、モグラの死体はハーフタイム中に気付かれ、取り出されたそう。しかし彼にとっては、これにて一件落着、とはいかない。日本のJリーグなどでは、稀に審査の上で訂正処分といった形も行われるが、この地域リーグの規定では1度提示されると「(警告の)記録や、それに伴う10ポンド(約1,300円)の罰金を取り消すことができない」とされているからだ。

しかし、バーミンガム州サッカー協会関係者は「審判が報告と一緒に訴えの手紙を送るのが、カードの記録を取り消す唯一の方法だった」と指摘。残念ながら、この処置も取られなかったようで、ウィリアムス選手はモグラの死体を知らせようとして、イエローカードを食らった“不運の人”となった。

これには、チームのラッセル・ドッドコーチも「ショーンが気の毒」と同情を寄せる。そしてこの審判は試合後半、真相を知って謝罪してきたそうだ。いろいろと不満を感じたであろうウィリアムス選手だが、試合でチームが8-2と大勝したのが唯一の救いだったかもしれない。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.