泥棒に遭遇も9歳少女が機転、「父親の友人」に接するフリで油断させる。

2010/08/21 14:15 Written by Narinari.com編集部

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もし家にいるときに泥棒が侵入してきたら、どのように対処すれば良いのか――。身の安全を第一に考えるのは当然にしても、動揺する中で瞬時に判断するのは大人でも難しいところだろう。しかし中国ではこのたび、泥棒に遭遇した少女が機転を利かせ、見事に逮捕に至るという事件が立て続けに起きた。

中国紙鄭州晩報によると、河南省駐馬店市で暮らす9歳の可可ちゃん(仮名)は、学校の夏休みに祖父の家に遊びに来ていた。そんなある日のこと、祖父母は病院へ、叔父は仕事へ行ってしまい、可可ちゃんは一人家で留守番をすることになってしまう。

すると午前10時ごろ、可可ちゃんは見ず知らずの男がベランダから侵入してくる姿を発見。「泥棒だ」と確信した可可ちゃんは、あえて何も知らないフリをして男に近づき、自分の父親の友人に接するように振舞うことにした。

そして、男の喉を潤すために水を出したり、会話をしたり、夏休みの宿題を手伝ってもらったりと、とりあえず誰か家の人が帰宅するまで時間を稼ぐ作戦に。しかし、結局家には誰も戻っては来なかった。

そこでさらなる機転を利かした可可ちゃんは、男に「お父さんの友だちはいつも美味しい物を買って来てくれるんだよ」と話し、アイスクリームを買ってくるように懇願。ひとまず外に追い出すことに成功した。そして戻ってきた男を家に入れないようにドアを固く閉ざし、ドア越しに会話を続けながら近くに職場がある叔父へ連絡。助けを求めた。知らせを受けた叔父は驚き、すぐに帰宅したところで男を捉え、無事に逮捕となったという。

こうした事件は7月にも、山東省で暮らす少女が泥棒を欺いたと報道され話題を呼んだ。このときは11歳の隋玉暁ちゃんが家の前で一人の青年に遭遇。青年が手に持っていたビニール袋に母親のサイフが入っているのを見つけた隋玉暁ちゃんは、その青年が泥棒だと判断、やはり素知らぬフリをしてコミュニケーションを図り、逮捕に成功したそうだ。

どちらの事件も結果的に子どもが無傷だったこと、そして何も盗まれることがなかったという意味ではハッピーエンドだが、本当は子どもだけで泥棒に対処するのは大変危険な行為であることに変わりはない。そのため、中国の警察は子どもたちに、くれぐれも泥棒と直接接触しないように注意を呼び掛けている。

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