7代続けて同じ教会で結婚式、185年前からの伝統を守り続ける英国一家。

2010/08/13 17:50 Written by Narinari.com編集部

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世の中の価値観が多様化し、さまざまなシーンで伝統を守り続けることが容易ではなくなってきた昨今。伝統を続けるのか、引き継がずに終えるのか、それを決めるのはいま生きている人たちの手にゆだねられている。25歳のある英国人女性はこのほど晴れて結婚を迎え、地元の教会で式を挙げた。実はこの教会で結婚式を挙げたのは、彼女が7代目。花嫁は脈々と受け継がれてきた一家の伝統を守ったことになり、教会関係者もこうした家族を「ほかに知らない」と喜んでいるという。

今年7月24日、25歳のダリル・マクルーアさんは、27歳の新郎ディーン・サトクリフさんと、彼女の地元にあるセントマイケルズ&オールエンジェルズ教会で結婚式を挙げた。マクルーアさん一家にとってこの教会は特別な存在。それは今回の結婚式によって、7代にわたり、一家の11人がここで式を挙げたことになるからだ。

英紙デイリー・メールによると、1200年代に建設されたと言われるこの教会に、マクルーアさん一家の記録が初めて現れるのは1825年、今から185年前のこと。彼女の7代前の先祖にあたるウィリアム・ウォルトンさんという男性が、ジェーン・ジーさんを花嫁に迎えて式を挙げた記録が教会に残っているという。ひょっとすると記録には残っていないものの、それ以前から教会との繋がりがある可能性はあるが、少なくとも一家の伝統はここから始まった。

以来、30年から40年おきに、その子どもたちが同じ教会で次々と結婚。いつしか、この教会は家族が大事な人生の行事を行う大切な場所となった。子どもが生まれれば洗礼を行い、家族が人生を終えれば教会の墓地に埋葬する、教会は「一家にとって多くを意味する」存在だという。そのため教会でイベントを行うとなれば、カナダへと移り住んだ一族もしっかり駆けつけるそうだ。もはや教会は、マクルーアさん一族が拠り所にする、大切なシンボル的な存在となっている。

それだけに、今回の結婚式に参加したマクルーアさん方の関係者の喜びもひとしお。自身も伝統を受け継ぎ、1979年にマクルーアさんの父親と結婚式を挙げた母ジェーンさんは、「過去に同じ教会で式を挙げた家族たちにとっても素晴らしい」と感慨深げだ。

血縁や地縁を大切に想いながら、新たな世代にも伝統が受け継がれたマクルーアさん一家。これから新たな家庭を築いていく2人の未来においても、きっとさまざまな記憶が教会とともに刻まれていくに違いない。

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