咳の原因は肺で育った豆だった、ガンを覚悟も今ではすっかり笑い話に。

2010/08/12 10:24 Written by Narinari.com編集部

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肺気腫を患い喫煙常習者だったという75歳の米国人男性は、5月末に咳が止まらなくなりさらに体調が悪化。運ばれた病院でさまざまな検査を実施したところ、レントゲン写真に異常が見つかった。ところがよくよく検査してみると、原因は誤って肺に入り成長を始めていたエンドウ豆。ガン告知の覚悟もしていたという男性は摘出手術を受け、順調に回復しているという。

ボストンに暮らすロン・スヴィーデンさんは、数か月前に左肺に肺気腫を患い闘病中の身。それでも体は平静さを保っていたが、5月初めに突然「疲労感や食欲減退、多くの咳」(米放送局ABCより)が始まり、体調を崩した。改善する様子も見せず、5月末になると血圧なども下がり脱水症状を引き起こすほどに。そのため、妻が呼んだ救急車で病院に運ばれる事態に陥った。

肺気腫の診察も行った医師は、すぐさまレントゲン撮影を実施。そこで「気管の場所に点を見つけた」医師は、ガンの可能性があると疑った。そこで2週間にわたり、スヴィーデンさんには多くのガン検査が行われ、彼自身も「ガンや腫瘍という言葉を聞く準備をした」(米放送局FOX系列WUPW-TVより)と覚悟を決めたという。ところが、出てきた結果はことごとく陰性。幸いにもガンの可能性は否定されたが、体調不良の原因がどこにあるのか、さらに検査は続いた。

すると、レントゲン写真を見た1人の医師が、スヴィーデンさんの肺におかしな物が映っているのを発見する。それは、肺の中で成長して芽を出していたエンドウ豆だった。医師は「過去2か月の間に彼が口にしたエンドウ豆が、間違って肺に入ったのだろう」(WUPW-TVより)と説明。その間、彼は「中で何かが成長しているなんて、全く感じなかった」という。

かくして原因が分かったところで手術を受け、エンドウ豆を無事に摘出したスヴィーデンさん。それからは体調も回復して食欲も出てきた彼に、病院スタッフは最初の食事にエンドウ豆を混ぜるジョークで祝福したそうだ。それを見たスヴィーデンさんは、「私は笑って、それらを食べてやったさ」と、憎きエンドウ豆に雪辱を果たした。

今では、妻ナンシーさんですら「神様はそんなユーモアを持ってるのね」と話すほど、周囲の人たちの間では笑い話に。友人や近所の人たちからは、回復のお祝いにこぞってエンドウ豆や缶詰が送られたそうだが、そんな周りのエールも彼は嬉しそうだ。「ジョリーグリーンジャイアント(※米食品加工会社の冷凍野菜ブランド)からの連絡を待ってるよ」(ボストン・ヘラルド紙より)とすっかり元気を取り戻しているスヴィーデンさん、きっと今後はちゃんと豆を噛んで食べることだろう。

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