席譲られず膝に座った高齢者に批判殺到、中国で続く公共バスのトラブル。

2010/08/05 11:57 Written by Narinari.com編集部

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今年7月、中国・四川省の公共バスでのこと。優先席を譲ってもらえなかったおじいさんが怒ってバスを止め、警察が出動する騒ぎがあった。この一件の反響は大きく、中国のネットでは席を譲らなかった若者たちへ批判が飛び交うなど話題を呼んだのだが、同国では再びバスの座席を巡る高齢者のトラブルが発生し、多くの人の関心を集めている。

中国紙羊城晩報などによると、今回のトラブルが起きたのは8月3日午前、河北省石家庄市の公共バスでのことだ。石家庄市内を走るバスに杖をついた70歳前後のおじいさんが乗車してきたのだが、このときすでにバスは満席。立っている乗客も10人程度いたという。

おじいさんが乗車してきた際、気を利かせた若者2人ほどが座席を譲ろうとしたものの、彼は申し入れを辞退し、バス後部ドア付近の座席に向かった。そして、そこに座っていた女の子に席を譲るよう求めたそうだ。

しかし、座っていた女の子はイヤホンをつけて音楽を聴いていたため、おじいさんの声が聞こえなかったのか、聞こえないフリをしていたのか、反応を示さなかった。この態度におじいさんは激怒。大声で「礼儀がなっていない。老人が前に立っているのに座席を勧めようともしない。本当に教養がなさ過ぎる」と、女の子の身体をグイと押したという。

女の子もこれには我慢できず、イヤホンを取り外し「何するのよ! 他の人があなたに席を譲ろうとしていたじゃない!」と反論。絶対に席は譲るまいと強硬な態度を貫いた。

するとおじいさんは何を思ったのか、今度は女の子の膝の上に座るという大胆な行動に。もちろん、女の子はすぐさまおじいさんの身体を押しのけて立ち上がったが、彼女の我慢も限界。携帯電話を取り出して警察に通報しようとしたが、周りの乗客が仲裁に入り、最終的には警察沙汰にはならなかったというのが騒動の顛末だ。

この件について、中国大手ポータルサイトのコメント欄には8月4日現在、900件以上のコメントが書き込まれており、多くの人の関心を集めている。ただ、先日の四川省のトラブルでは若者を批判する意見が大勢を占めていたが、今回はおじいさんへの批判が多い。すでに一度座席を譲るという若者の申し出を辞退していること、それにも関わらず自分の座りたい席に座れなかったからと怒り出したこと、そして女性の膝の上に座ったことなどがネットユーザーの反感を招いているようだ。

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