落とした指輪が33年後戻った、拾った女性の息子の捜索で持ち主を発見。

2010/06/30 21:05 Written by Narinari.com編集部

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注意してるつもりでも、気が付かないうちにやってしまう落し物。いつか戻ってくることに一縷の望みを託しながらも、結局諦めざるを得なかったというケースになることがほとんどだが、それだけに手元に戻って来たときの喜びは格別なものだろう。先日、30年以上前に指輪を落とした米国のある女性に、一本の電話がかかってきた。電話口の男性は、かつて母親が拾った指輪に刻まれていた名前をヒントに持ち主を捜し、この電話にたどりついたと説明。大切に保管されていた指輪は、実に33年ぶりに女性のもとに戻ったという。

米紙ダラス・モーニングニュースによると、モウリーン・グレシャムさんが指輪を失くしたのは1977年のこと。その前年、バージニア州のロングウッド大学を卒業した彼女にとって、指輪は特別な物だった。卒業記念に同級生らと一緒にもらっただけでなく、卒業の翌年から共学化されて学校も変わったため、黒いオニキスの石でできた卒業リングはグレシャムさんの代が最後となったからだ。    

引っ越したテキサス州で指輪を失くしたグレシャムさんは、当時、指輪の製造元に連絡し、もう一度指輪を作ってもらえないかお願いしてみたという。しかし、彼女の代が最後だったことが仇となったようで、送られてきたのは卒業リングとは全く違うデザインの指輪だった。

それから30年以上の月日が流れ、迎えた今年6月上旬のある日、グレシャムさんは見知らぬ番号から電話を受ける。「セールスの電話か」と思ったグレシャムさんが電話に出ると、電話口の男性は「拾った指輪の持ち主を探している」と告げたそう。即座に話が通じた2人はお互いに喜び、数日後には失くした指輪が男性から郵送され、グレシャムさんは33年ぶりに黒い石の卒業リングと再会を果たすこととなった。



この男性は、テキサス州テクサーカナに住むジェイク・ペニントンさん。指輪は彼の母親ペリーさんが高校生だった1978年頃に拾い、「持ち主を見つけて返さなくては」と、大事に保管してきたそうだ。ただ、その当時はペリーさんの手でグレシャムさんの所在を突き止められず、指輪はそのまま家に留まり続けることに。そして時が経ち、先日ペリーさんの家に掃除の手伝いに訪れたジェイクさんは、小さい頃に母親から見せられていたその指輪に再び出会った。

そこで家系を調べるサイト「ancestry.com」を利用して、指輪に刻まれていた名前から捜索を開始。昔には存在しなかった情報網を活用して、ジェイクさんはグレシャムさんの所在を突き止め、連絡を入れてきたというわけだ。

30年以上の月日を経てのお互い待ちわびた結末に、指輪を失くしたほうも拾ったほうも大喜び。拾い主のペリーさんと落とし主のグレシャムさんはほぼ同年代とあって、指輪を返して以降も電話のやり取りをするなど、“友人”として交流を続けているという。      

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