車に安全を呼び掛ける“天使”、スイスの警察考案プロジェクトが好評。

2010/06/24 10:47 Written by Narinari.com編集部

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日常生活に欠かすことができない自動車は、ドライバーの乗り方次第で走る凶器となるもの。自分はもちろん、周囲に悪い影響を与えないためにも、常日頃からゆとりを持った安全運転を心掛けなければならない。交通法規を守り、スピードを抑えること。そんな安全運転を啓蒙するプロジェクトとして、スイスの警察は、男性の“天使”が道路沿いでスピードダウンを呼び掛ける活動を展開している。

このプロジェクトを行っているのは、スイス西部のフリブール州警察。ドライバーに安全運転を呼び掛けるため“純白の天使”の力を借りながら、キャンペーン活動を各地で展開中だ。“純白の天使”と言っても、中身はひげ面に長髪という出で立ちの無名俳優。真っ白なスーツに大きな羽を背負ったこの俳優が、道路の脇からスピードダウンを呼び掛けるという、ごくごく単純な活動だ。

しかし、この“天使”の存在は意外に好評らしい。スイスのニュースサイト・スイスインフォは、プロジェクトを伝えるニュース動画をYouTubeに公開(「The road angels task is to slow cars down」//www.youtube.com/watch?v=SZk7DOZqZWw)。この動画では、テレビで流されているプロジェクトCMの紹介のあと、道路沿いに立って腕を動かしながら「スピードを落として」というジェスチャーをする、見た目も動きも、なんともユーモラスな“天使”が映し出されている。

正直なところ、美しいと言うよりはワイルドな姿の“天使”ではあるが、そのギャップが魅力になっているのか、傍らにはカメラを持った男性ファンの存在も。また、そばを通り過ぎる自転車の男性や女性ドライバーが“天使”に向かって手を振っていたり、抱きついて写真を撮る女性グループもいるなど、意外な人気となっているようだ。

週に20時間、どこかの道路に立っているという“天使”の活動は、とりあえずは今年10月いっぱいまでとしていたようだが、この人気でその期間も延長される見込み。フリブール州警察のスポークスマンも、「メッセージをより分かりやすくさせているようだ」(オーストリアン・タイムズより)と、キャンペーンの手応えを語っている。同紙は大きな成功により「『延長するだろう』と警察は話している」と伝えており、“天使”の活躍は10月以降も見られそうだ。

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