世界最長寿記録を更新? インドネシア国勢調査で157歳の女性発見か。

2010/06/08 16:56 Written by Narinari.com編集部

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先日、インドネシアで“世界最高齢”の女性が発見されたと話題を呼んでいる。スマトラ島南部の村に住むというこの女性は、現在なんと157歳(※ただし自称)。証明する書類が残っていないとしながらも、未だ元気なこのおばあちゃんの話を聞いた役人は「疑いようもない」と太鼓判を押しているのだが、果たして――。

インドネシア紙スリウィジャヤポストやコンパスなどによると、このおばあちゃんが発見されたのは、インドネシア政府が2000年以来、約10年ぶりとなる国勢調査を行っている中でのこと。おばあちゃんはスマトラ島南部の村に住むトゥリナさんという名前で、調査に訪れた関係者に対して、1853年生まれだとと主張しているそうだ。ただ、残念ながら生年を証明する書類は一切残っておらず、客観的な証拠は一切ない。それでもインドネシア統計局のジョニー・サンジョルノさんは「彼女と、現在108歳の養女の話を聞く限り、疑うことが難しい」(AFPより)と、“157歳説”に信憑性があると感じているようだ。

トゥリナさんの話では、手元に自分の生年月日を証明できる書類が残ってないのは、1965年に起きたクーデターの際に燃やしてしまったから。インドネシアでは1965年9月30日に国軍が蜂起してクーデターが発生。翌年、デヴィ夫人の夫として有名なスカルノ元大統領が、スハルト氏へ大統領の座を明け渡すという政変に繋がったのだが、この際に若者らで組織された団体が「共産主義者狩り」なる行動を実行した。このため、トゥリナさんも変に嫌疑がかからないよう、身元を示すような書類をすべて全て燃やしたらしい。

いまだ「家の周りで雑用をこなし、タバコを吸い続けている」ほど、元気だとされるトゥリナさん。「年齢にも関わらず、彼女は驚くべき記憶やしっかりした視力、聴力を持っている」と、サンジョルノさんも驚いている。また、植民地時代の名残であるオランダ語も「非常に流暢に話す」と伝えられており、証拠云々よりもこうした彼女の能力の高さが、役人に対する主張の信憑性にも繋がっているようだ。

現在、公式に世界で最も生きた「最長寿記録」に認定されているのは、1997年に亡くなったフランス人のジャンヌ・カルマンさんが持つ122歳164日。トゥリナさんの主張が本当なら、1875年生まれのカルマンさんよりも35歳年上で、さらに存命中ということになる。たびたび世界から伝えられる長寿報道と同様に、トゥリナさんの場合も証拠を示すものがないため、公式記録に認定されるのは難しいかもしれない。しかし、トゥリナさんがだいぶ長生きしてることは間違いなさそうで、これからも少しでも長く元気に毎日を過ごしてもらいたいものだ。

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