不明瞭な葬儀料金の透明化に一石、イオンの「お坊さん紹介」全国へ。

2010/05/10 11:03 Written by Narinari.com編集部

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相場感がわかりにくく、とかく“不明瞭”と言われる葬儀料金にメスを入れるサービスとして、昨年9月に流通大手のイオンが始めた「イオンのお葬式」。メディアでも「イオンが葬儀ビジネス参入」「葬儀料金の価格破壊」と話題になることが多いサービスだが、この中で今年1月から関東の限定エリアで試験導入していた「お坊さん紹介サービス」の全国展開が5月10日から始まる。  

「イオンのお葬式」は、同社が独自に作り上げた品質基準のもと、この基準に即して全国約400社(2010年5月現在)の葬儀社と特約店契約を締結。29万8,000円〜148万円まで6つのベースプランを用意し、各プランの細かな内訳を紹介するとともに、全国各地の葬儀社の紹介を行う。また、葬儀料金以外(通夜料理代や会館使用料、霊柩車料金、火葬料金など)のシミュレーションも可能で、葬儀全体にかかる費用の透明化を進めている。その反響は大きく、昨年9月にコールセンターを開設して以降、現在までに約6,000件の問い合わせが来ているという。

そうした葬儀社の紹介に加えて、今回全国展開が始まるのが「お坊さん紹介サービス」だ。お坊さんへのお布施は本来「喜捨」であり、“標準”や“統一”すべきものではないが、同サービスではその金額の目安を表示。そして、きちんとした礼拝施設(寺)を持ち、戒名を授ける資格(住職資格)を持ったお坊さんを紹介する。

このサービスは8宗派の総本山から許可を得ており、浄土真宗(西、東)、浄土宗、曹洞宗、臨済宗、天台宗、日蓮宗と主だった宗派にはすべて対応(一部対応できない地域あり)。そのほかの少数派についても相談可能だ。

また、葬儀が終わってからも四十九日法要、盆法要、祥月法要、年忌法要など、引き続いて法事をお願いすることもできる。ちなみに、「お布施は本来寄付という性質のもの」との考えから、イオンは寺から紹介手数料を取ることはしていない。

葬儀の低価格化や料金の透明化を進める「イオンのお葬式」サービス。大手の積極的な展開により、消費者の葬儀料金に対する考え方や意識は、着実に変化していきそうだ。

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