運転免許試験に落ち続けたおばさん、960回目の受験で悲願の免許取得。

2010/05/07 09:54 Written by Narinari.com編集部

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日本のテレビでも紹介され話題を呼んだ“運転免許試験を受け続ける韓国のおばさん”チャ・サスンさん。昨年11月には、韓国では先に実施される筆記試験に950回目の受験で合格し、残す実地試験の行方にも期待が集まっていた。そのチャさんが、4月26日に臨んだ実地試験を見事クリアし、トータル960回目の受験でついに免許を取得したと韓国通信社聯合ニュースが伝えている。

全羅北道の中心都市・全州の市場で働くチャさんにとって、街から離れた家からの通勤は不便そのもの。仕事や生活のために運転免許の取得を決意したのは、60歳を過ぎてからだという。そして2005年4月13日に初めて受験に挑むも、結果は不合格。先に行われる筆記試験でチャさんは合格ラインの60点に達することができず、毎回30点から50点のスコアを繰り返していた。

それでも必死に合格を目指して受験を繰り返すうちに、いつしかチャさんは試験場でも有名な存在に。昨年2月には、771回目の受験失敗がメディアによって伝えられ韓国国内でも有名になると、同5月には「奇跡体験!アンビリバボー」(フジテレビ系)がチャさんに取材を敢行、日本でも話題となった。番組ではこれまでにさまざまな言語や資格を取得したことで知られるお笑い芸人のカラテカ矢部太郎をチャさんのもとに派遣。4日間の滞在で必死に勉強法をアドバイスし、チャさんの合格を目指したが、このとき挑んだ771回目の受験もあえなく不合格となってしまった。

それからもめげることなく受験を繰り返したチャさんは、昨年11月4日の950回目の受験でついに筆記試験をパス。韓国、日本以外にもAP通信やロイター通信が全世界に向けて配信したため、欧米メディアにも取り上げられ話題となった。受験開始から4年をかけて、ようやく1つの壁を乗り越えたチャさん。次に待ち受ける実地試験をいつクリアできるのか、そのチャレンジがどこまで続くのかと気になっていた人も少なくないだろう。

そうした人たちにとってはいささか意外に感じるかもしれない、早い(?)結末は初受験から5年が経った今年4月26日にやって来た。聯合ニュースによると、チャさんは筆記試験に合格してから行われる場内技能試験と路上走行試験に、それぞれ5回ずつ挑戦して合格。合計960回の受験を経て、日本のオートマチック車限定に当たる、第2種普通免許証を受け取ったという。

聯合ニュースに対し「周りから無謀な挑戦と言われるほど、一生懸命頑張った」と話すチャさん。それでもやはり「落ちるのは恥ずかしくて、近所にも秘密にしていた」と、当初の苦労を明かしている。その積み重ねの末にようやく免許証を手に入れたチャさんは、「小さな中古車でも買って仕事に使ったり、息子や娘の家に遊びに行ったりしたい」と、今やりたいことを笑顔で語ったそうだ。

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