火だるまの父親にコーラを噴射、機転を利かせて命救った15歳の少年。

2010/04/23 10:10 Written by Narinari.com編集部

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先日、英国の男性がたき火をしていたところ、自分の大胆な行動がもとで体に火が燃え移ってしまった。そばでこの惨事に遭遇し、助けを求められた15歳の息子は、機転を利かせて救出。父親の命を救ったのは「コーラを振って一気に噴射する」という方法だった。

コーンウォール州モリオンに住むアンドリュー・ワイスさんは、ある暑い日曜日に庭の草を集め、たき火を始めたそう。ところが、なかなか火が強くならない状況に業を煮やし、「多少のガソリンをたき火の上に注ぐ」(英紙サンより)という信じがたい荒技に出てしまった。その結果、流れ落ちるガソリンとともに、アンドリューさんの体に火が引火。そのときアンドリューさんは「痛みで叫んだまま、地面を転がった」(英紙デイリー・メールより)そうだが、それでは体の火は消えなかった。

頭までも燃える状況に、自分での消火が無理と悟ったアンドリューさんは、近くにいた息子のニコラスくんに助けを求める。すると、一連の流れを目の当たりにしていたニコラスくんは、15歳ながらも鮮やかな行動に出た。「本能で動いた」という彼は、近くにあった2リットルのコカコーラを手に取ると、ふたをしたまま勢いよくシェイク。炭酸の力を利用して、燃える父親に向けてコーラのシャワーを浴びせ、必死の消火にあたる。この機転を利かせた行動で、アンドリューさんに燃え移った火を見事消すことに成功した。

この後、妻アニータさんがアンドリューさんを病院へ搬送。首や胸、耳に火傷を負ったアンドリューさんは「皮膚移植が必要」と医者に言われるほど重傷だったが、幸いにも命に別状はないと診断された。さらに、医者は「彼が行動しなければ、けがが致命的になっていただろう」(英紙デイリー・エクスプレスより)とコメント。ニコラスくんの素早い判断が、父親の命を救った形になった。

息子に救われたアンドリューさんは、「ニコラスがいなかったら、もっと悪い結果になっていた」と話し、彼の存在を「とても誇り」と感謝しきり。安易な行動の代償として、アンドリューさんにはこれから皮膚の移植手術が待ち受けているが、成長した息子の姿を実感できたのは、不幸中の幸いだったのかもしれない。ちなみに、消防関係者は「ガソリンの液体に火がつくと思われているが、その周りには気化したガスが充満している」(サン紙より)と危険性を指摘。たき火では、絶対にガソリンを使用しないよう呼び掛けている。

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