不運で? 過去に30回以上も大けがをした英国の男性はどこまでも前向き。

2010/04/13 14:00 Written by Narinari.com編集部

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体の内部でいつの間にか発症してしまう病気に比べ、けがは自分が注意していれば、ある程度は防げるもの。打撲や捻挫なら日常生活の中でもしばしば起こりうるが、骨折となると、頻繁に身に降りかかるような類のけがではないだろう。ところが、英国の農場で働く男性は、これまでに少なくとも15回以上の骨折を経験し、30回以上の大けがをした経験があるという不運(?)の持ち主。最近も、仕事中に動き出したトラクターに押されて壁との間に挟まれる事故に遭い、両足を骨折して病院に運ばれたそうだ。

英中部の街スタンリーに住んでいる58歳のマイケル・ウィラリーさんは、農場で働くごく普通の男性。ただひとつほかの人と違うのは、彼が平凡な生活を送っているにも関わらず、人一倍けがに見舞われるということだ。

今年3月29日、いつものように仕事をしていたウィラリーさんは、そのときシャベルで牛の飼料をすくっていたという。すると、エンジンがかかった状態でそばに停まっていたトラクターが突然動き出し、ウィラリーさんもろとも壁に激突。倒れたウィラリーさんが見たのは、「頭の横に並んでいた」(英紙サンデー・サンより)ほど、ありえない方向に曲がった足だった。

英紙デイリー・テレグラフによると、ウィラリーさんはニューカッスルの病院に運ばれ、医師は全治6か月の大けがと診断。3回の手術は無事成功し、現在は病院でゆっくり時間を過ごしているそうだ。それほどの大けがともなれば、精神的なショックを受けてもおかしくないところ。しかし、ウィラリーさんは「足を失ったと思った」ほどの大けがにも関わらず、救急隊員が現場に駆けつけたときにはタバコをせがむなど、大らかな性格らしい。緊迫した場面の中で救急隊員はその要求を笑い、ウィラリーさんは「今思えばバカみたいだけど、欲しかったんだ」と、そのときの様子をあっけらかんと語る。

そんなウィラリーさんが経験してきたけがの数々は、仕事上での事故が多いようだが、何かきっかけがおかしい。サンデー・サン紙に掲載された主な事件簿を見ると、例えば「7年前、上がっていたトラクターのシャベル部分からコンクリートの地面に飛び降り、両足骨折」は、もう少し注意を促したくなるところ。ほかにも「牛小屋でジャガイモを踏み、両足骨折」「30年以上前、干し草の束を運んでる途中に猫につまずき、階段を落ちて頭を切る」など、まるでコントのようなけがをした状況が並ぶ。また、「フェンスを作る仕事をしていた間、自分の手をハンマーで打ち、10回は指を折った」という、なにやらかなりのおっちょこちょいのようだ。

少なくとも15回の骨折を含む、30回以上の大けがをしてきたウィラリーさん。長年彼を見守り続けてきた妻のエヴリンさんも「残念だけど、けがはちょっとした“お約束”なの」(サンデー・サン紙より)と、もはやウィラリーさんに大けがはつきものと言わんばかりだ。それどころか、友人の間でもウィラリーさんの不運は有名で「彼が友人と狩りに出かけたら、友人たちは彼を遠くに行かせるの。戻ってこなければ、そっちに穴があるってわかるから」と、エブリンさんは話している。

しかし、数々のけがにも前向きな気持ちを持ち続けるウィラリーさんに、エブリンさんはしっかり惚れているようだ。「彼はいつも立ち直るし、自分の不運のことで誰も非難したりしない」と、ウィラリーさんの明るく優しい一面を紹介。しかし夫のけがには慣れても、入院した際に離れた生活になることは未だ慣れないらしく、「彼がいないと寂しい」と本音も漏らしている。

一方、妻のそんな気持ちを知ってか知らずか、入院中のウィラリーさんはどこまでも前向き。彼は「こういうことが起きたら、立ち直り続けるのが重要なんだ」と話し、リハビリに取り組む意欲を見せているという。

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