生き別れの兄弟は近所に住んでいた、さらに本当の姉も見つかりビックリ。

2010/04/08 18:39 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


いろいろな事情があるにせよ、親が子どもを養子として出すのは辛い話。たとえ本人が新たな家で幸せに暮らそうとも、事情を知ったときには、本当の家族を探したいと思うものなのかもしれない。自分が生まれて間もなく養子に出されたことを知っていたあるカナダ人男性は、長年血の繋がった自分の兄弟を探し続けていた。そして先日、養子縁組を扱う機関の協力を得た結果、男性はついに弟と感動の再会。ところが、2人は通りを挟んですぐ近所に住んでいたことを知り、驚いているという。

カナダ東部ニューファンドランド島のコーナーブルックに住む30歳のトミー・ラーキンさんは、生まれて間もなく、島北端クックスハーバーの家庭に養子として引き取られた。「幸せな家庭で育った」(カナダ放送局CBCより)というラーキンさんだが、血の繋がった家族の存在を常に気にかけていた様子。ここ数年、ラーキンさんは消息が分からない家族を見つけようと、必死の捜索を重ねてきたそうだが、どれも望むような結果には結び付かなかった。そこで、養子縁組サービスを手掛ける機関に協力を仰いだラーキンさんは、ついに実の弟を発見する。

しかし、機関から連絡を受け説明を聞くラーキンさんに、職員は同じ質問を繰り返した。「職員の女性は弟の名前を知らせて、彼を知らないのかと、4、5回聞いてきた」(カナダ紙バンクーバー・サンより)と、ラーキンさんはその時の様子を話している。心当たりのないラーキンさんは、当然「知らない」と答えたのだが、なおも職員は「本当に彼と会ったことがないか」と、しつこく念を押して確認したそうだ。そして、やり取りを重ねたラーキンさんは、ようやく聞きだした弟の住所を知り絶句。その住所は、自宅から通りを挟んだすぐそばの家を示していた。

見つかった29歳のステファン・グーズニーさんは子どもの頃、コーナーブルックの北に位置するウッディポイントの家庭に引き取られたという。ラーキンさんが住んでいたクックスハーバーは、そこから北に数百キロの距離。バンクーバー・サン紙は、2人が家族を探し続けていたと伝えており、グーズニーさんもまた、見知らぬ家族の存在を気にしていたようだ。そんな2人の強い気持ちが、お互いを近付けたのかもしれない。

実は2人が“急接近”したのは最近のことではなく、今から2年前には、すでに同じ通り沿いに住んでいたという。それから時は流れ7か月前、ラーキンさんが現在の家に引っ越し、2人の距離は道を隔ててすぐのところまで縮まっていた。この事実が分かった当日はグーズニーさんが外出していたため、翌日2人はようやくご対面。30年近い歳月を経ての再会に、喜びを分かち合ったそうだが、2人の話はこれで終わりではなかった。

このニュースがカナダで伝わると、2人のもとにある女性から連絡が入ったという。この女性と状況を確認しあった結果、女性はラーキンさんとグーズニーさんの姉と判明した。そこで分かったのは2人には姉2人と兄もいたということ。姉2人は実母に育てられた一方、年が小さかったラーキンさんとグーズニーさん、そして兄にあたる男性は養子に出されたそうだ。続々と見つかった本当の兄弟の存在に、ラーキンさんは「1週間半の間に、こんなのおかしいよ」(カナダ紙ウェスタン・スターより)と興奮。養子に出された状況については、2人の本当の祖母が事情をよく知っているそうで、ラーキンさんはすぐにでも会って話をしたいと、対面を心待ちにしている。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.