Twitterでつぶやくオレンジの木、周囲の状況に応じてさまざまな反応。

2010/02/19 15:18 Written by Narinari.com編集部

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昨年あたりから本格的なブームが到来し、日本でも登録する著名人が話題となるなど、利用者数を伸ばしているTwitter。何気ない簡単な一言で、ほかの人とのやり取りが楽しめる手軽なコミュニケーションツールとして浸透し、存在感を増しつつある。登録しているのは人間だけとは限らず、犬や猫といった動物のほか、まだ多くはないが植物のアカウントも存在。昨年は米ニューヨーク大学の研究者が特殊な装置を用いて観葉植物がつぶやくアカウント「@pothos」(//twitter.com/pothos)を公開、フォロワーを集めているとロイターが伝え、世界中で話題を呼んだ。

そして先日、通信機器メーカーのエリクソンが新たに「木がTwitterでつぶやくための装置」を開発。スペインのバルセロナで開催された1,300以上のモバイル関連企業を集まる世界最大級の展示会「Mobile World Congress」(2月15日〜18日)に、装置を繋げたオレンジの木を出展したほか、同社のホームページでも情報を公開している。 

同社によると、この装置は「電磁センサーにより、木自身の動きや周辺の変化を情報に変える」ことができるという。これにより、人が木や葉に触れたときだけでなく、近くを通り過ぎる、周辺の音や光が変化するといった場合も感知。その状況に応じた情報がパソコンに送られ、Twitterに「木のつぶやき」として書き込まれるという仕組みだ。

展示会の会場では、鉢に入ったオレンジの木をブース内に設置。訪問客の反応も多いのか、Twitterに書き込まれるつぶやきも5分から1時間おきと頻繁に更新されている。そこには、「この1時間に119回も触られた」「私の葉は138人のフレンドリーな訪問客になでられた」といった定型文もあるが、ほかには哲学的(?)なつぶやきも。「幸せはキスみたいなもので、それを楽しむには分け与えなくては」「喜びは幻想から来るかもしれない、しかし幸せは現実だけから生まれる」などなど、どのような状況でそうした書き込みになるのか、興味が湧くところだ。

ただ、つぶやき全体を眺めると、繰り返し使われている文章もいくつか目につき、英紙ガーディアンは「(オレンジの木自身が)本当に自由な意見を表すことができないのは明らかだ」と、やや皮肉を込めて評している。とはいえ、「人間が植物の気持ちを理解する」というのは古くから関心が持たれているテーマ。豪紙シドニー・モーニングヘラルドは「これに関連した装置は、2020年までに500億台生産されるとエリクソンは見込んでいる」としており、今後の発展と普及が期待されるところだ。

オレンジの木は何を考えているのか、気になる人はぜひ一度、Twitterを覗いてみてはいかがだろうか。アカウントは「@connectedtree」(//twitter.com/connectedtree)。

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